3つのFX分析チャートの違い
外為どっとコムには3つのFX分析チャートがございます。PC取引ツールの「リッチアプリ版」、ログイン後に利用できる「Gcomチャート」、口座がなくても使える「高機能チャート」です。それぞれのチャートの違いについて特徴的な機能、チャート、テクニカル指標、描画ツールの順にご紹介いたします。
- スマホアプリGFXのチャートを加えると4つになりますが、今回は割愛しております。
各チャートの基本的な使い方はそれぞれのマニュアルがございますので、必要に応じてご確認ください。
チャートごとの独自機能
リッチ | Gcom | 高機能 | |
---|---|---|---|
注文・決済の連動性 | 〇 | - | - |
コメント・アラート記録 | 〇 | - | - |
チャートの保存 | 〇 | △ | - |
画面整理 | △ | 〇 | - |
比較チャート | - | 〇 | - |
チャート複製 | - | 〇 | - |
表示最適化 | - | 〇 | 〇 |
SNSシェア | - | - | 〇 |
外為注文情報の反映 | - | - | 〇 |
出力 | 印刷・CSV | - | PNG |
リッチアプリ版
「リッチアプリ版」は取引のためのツールです。そのため、「リッチアプリ版」で閲覧できるチャートは注文と連動する機能を多く備えております。図の①のように保有建玉のレートや、②のように新規注文や決済注文の予約レートを表示でき、自身の取引環境と連動してチャートを分析できます。またチャート上のある地点で右クリックをすると、図のような選択肢がでてきます。クリックした地点のレートで売買できたり、③のようにアラートを設置できたりします。また④のようにチャート上にはコメントを記載することもできますし、チャートデータをcsvで出力できます。取引状況と絡めながらチャートを見たい場合には「リッチアプリ版」をご利用ください。
- 「リッチアプリ版」の画面整理方法は、上部ナビゲーションの表示タブのウインドウ整列にて行えます。
Gcomチャート
「Gcomチャート」は使い勝手の良い機能がそろったチャート分析ツールです。最も特徴的なメニューは比較チャートです。図のように、一つのチャートに最大4つの通貨ペアを表示でき、変動率(ボラティリティ)、価格推移、相関性などを比較できます。その他、チャートの複製ができるため、同じテクニカル指標を反映させた同じ通貨ペアのチャートを複製して、片方のローソク足種だけ変えて横並びで見ることも可能です。チャートが複数枚あってもワンクリックで整理できて、表示の最適化に関する機能が豊富なため、見やすく使いやすいチャートです。後述のテクニカル指標の種類も最も多く、分析に特化する場合は「Gcomチャート」をご利用ください。
- Gcomチャートはブラウザ保存のため初期化される場合がございます。
高機能チャート
「高機能チャート」は、ログインせずともテクニカル指標等を反映することができる、ブラウザのチャート分析ツールになります。最も特徴的な機能は、外為注文情報のチャート反映です。外為注文情報とは、当社で取引されているお客様の指値・ストップ注文が、売り買いそれぞれどのレートにどれくらい出されているのかを一覧で確認できる情報コンテンツになります。外為注文情報をチャートに反映させることで、相場の需給バランスやトレードの方向性を確認しながらチャートを分析できます。その他に、SNSで情報のシェアができたり、画面上で右クリックするとチャートを一つ画像としてダウンロードすることができます。取引中のお客様のトレンドを確認しながら分析する場合は「高機能チャート」をご利用ください。
- 高機能チャートはBIDレートのみの表示で30秒間隔の更新となります。
チャートの表示設定
リッチ | Gcom | 高機能 | |
---|---|---|---|
ローソク足 | 〇 | 〇 | 〇 |
ライン | 〇 | 〇 | 〇 |
平均足 | 〇 | 〇 | 〇 |
BID&ASK | 〇 | △ | - |
P&F | - | - | 〇 |
チャート背景色変更 | 無限 | 無限 | 黒白灰青 |
ローソク足等色変更 | 無限 | 無限 | 無限 |
最大チャート表示数 | 20枚 | 9枚 | 1枚 |
チャートの最大足数 | 1000本 | 1000本 | 400本 |
足種 | 1分、5分、10分、15分、30分、60分、2時間、4時間、8時間、日、週、月 | ||
TICK | 〇 | 〇 | - |
チャートの表示設定機能においては「リッチアプリ版」が最も豊富に有しております。補足が必要な部分について紹介します。
リッチアプリ版の2種類のTICKチャート
「リッチアプリ版」の足種には2種類のTICKチャートがございます。左のTICK1はレートが変わらなくても1秒ごとにチャートが刻まれていく、時間単位で更新されるTICKになります。そのため平行に推移する時間帯もございます。一方右のTICK2は、レートが変わるごとにチャートが形成される、一般的なTICKチャートになります。リアルタイムで値動き感を掴めて、レートが動いた瞬間を狙うことができるため、超短期で利益を積み重ねるスキャルピング取引に向いております。
GcomチャートのBID&ASKチャートの制限
「リッチアプリ版」「Gcomチャート」はBID&ASKチャートを表示できます。「リッチアプリ版」はすべての足種で表示できますが、「Gcomチャート」はTICK足のみで表示いただけます。
高機能チャートのみ搭載のP&F(ポイント&フィギュア)チャート
「高機能チャート」ではP&F(ポイント&フィギュア)を表示できます。P&Fは時間の概念がないチャートで、値動きのみを反映しているため相場の方向性が分かりやすいのが特徴です。相場の上昇をバツ印、下落をマル印で表しており、過去400本のローソク足データから(最高値-最安値)×3%を算出し、マルバツ1個分の値幅を決めております。転換と追記の法則は一般的なP&Fと同じになります。
利用可能なテクニカル指標
リッチ | Gcom | 高機能 | |
---|---|---|---|
移動平均線 | 〇 | 〇 | 〇 |
ボリンジャーバンド | 〇 | 〇 | 〇 |
一目均衡表 | 〇 | 〇 | 〇 |
パラボリック | 〇 | 〇 | 〇 |
エンベロープ | 〇 | 〇 | 〇 |
ピボット(PIVOT) | - | 〇 | 〇 |
RSI | 〇 | 〇 | 〇 |
MACD | 〇 | 〇 | 〇 |
RCI | 〇 | 〇 | - |
ストキャスティクス | 〇 | 〇 | 〇 |
DMI | 〇 | 〇 | 〇 |
移動平均線乖離率 | 〇 | 〇 | 〇 |
ウィリアムズ%R | 〇 | 〇 | 〇 |
ヒストリカルボラティリティ | 〇 | 〇 | - |
サイコロジカルライン | 〇 | - | - |
アルティメットオシレーター | 〇 | - | - |
ROC | 〇 | - | 〇 |
ADX | - | 〇 | - |
スーパーボリンジャー | - | 〇 | - |
ATR | - | 〇 | - |
スパンモデル | - | 〇 | - |
モメンタム | - | 〇 | - |
GMMA | - | - | 〇 |
テクニカル指標について。一般的な指標は全てのチャートに備わっておりますが、指標の数や珍しさでいうと「Gcomチャート」が最も充実しております。ヒストリカルボラティリティですが、「Gcomチャート」はテクニカル指標の項目で設定でき、「リッチアプリ版」は、シルバーランク以上の会員限定機能として、情報タブのボラティリティツールより確認いただけます。
描画ツールの違い
リッチ | Gcom | 高機能 | |
---|---|---|---|
トレンドライン | 〇 | 〇 | 〇 |
水平ライン | 〇 | 〇 | 〇 |
垂直ライン | 〇 | 〇 | 〇 |
ライン編集 | △ | 〇 | - |
ライン複製 | 〇 | 〇 | 〇 |
フィボナッチ・エクスパンション | 〇 | - | - |
フィボナッチ・アーク | 〇 | 〇 | 〇 |
フィボナッチ・リトレイスメント | 〇 | 〇 | 〇 |
フィボナッチ・ファン | 〇 | 〇 | 〇 |
フィボナッチ・タイムゾーン | - | 〇 | - |
値幅計測 | - | - | 〇 |
本数計測 | 〇 | - | 〇 |
描画ツールに関する細かい特徴を紹介します。
リッチアプリの描画機能
「リッチアプリ版」では、同じ通貨ペアであれば、描画した内容が別の足種と連動します。図の左は米ドル円の1時間足、右が2時間足です。1時間足に表示されている3つの黒ラインは、同時に2時間足にも反映されていることが分かります。逆に、1時間足のチャートからラインを削除すると、2時間足からもラインが削除されます。一方、テクニカル指標はそれぞれ個別で設定いただけます。また①トレンドラインツールよりトレンドライン選択モードをクリック後、②「ctrl」を押しながら③描画したラインをクリックして、④任意の場所でクリックを離すと、ラインの複製ができます。チャネルラインの生成などにご活用ください。
Gocmチャートの描画機能
「Gcomチャート」では、描画内容は連動せず、それぞれ個別で設定いただく必要があります。しかし、チャート自体を複製する機能があるため、一度複製してから足種を変えていただければ同じ通貨ペアの別の足種に同じ描画内容を反映できます。またテクニカル指標も独立していますが、テクニカル指標の内容を別のチャートに複製する機能がございますので、こちらもスムーズに連動することができます。
描画に関するもう一つの特徴はラインの編集機能です。引いたラインをクリックすると「編集」という項目が出てきます。始点と終点の位置を明確に定めることができたり、始点と終点の延長を破線で引くことができるので、より精度の高い描画をすることが可能です。
高機能チャートの描画機能
「高機能チャート」では一般的な描画機能の他に、値幅計測をすることができます。また描画モードでローソク足のひげの部分にカーソルを近づけるとマーカーが表示され、磁石のようにピッタリ位置を合わせることができます。
細かい違いも含めて、それぞれ特徴がございますので、ぜひ一度お手に触れていただき、使いやすいチャートを見つけてみてください。