金CFD(ゴールド)の特長と投資のコツ

金(ゴールド)CFDの魅力と投資のコツ

金CFDの現在の環境

金CFD

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  • 必要保証金は前日NYC時点の金額です。お取引の際は『CFDネクスト』へログイン後、取引画面にてご確認ください。
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世界各国の高いインフレ率とロシアウクライナ間/イスラエル/台湾等の地政学の観点から、金の価格は史上最高値を更新し続けております。金マーケットの有識者の中でも2024年もこの流れが続くとの意見が多いです。このページを通じてマーケットの知見を高め、ぜひ金CFDにチャレンジしてみてください!

そもそもCFDとは?

CFD(差金決済取引)とは、現物の受け渡しは行わず、売買で発生した損益のみを受け渡す取引のことです。

金を現物で買うと、自分の手元に金塊が届いて、例えば金庫に保管することになるでしょう。その後、金の値段が上がったら買取店に売りに行くかもしれません。一方、CFDで金を買うと、金は手元には届きません。しかし「○○円で金を買った」状況と同義になります。その後、金の値段が上がったタイミングで金を売ると、買った時と売った時の差額分が利益として手元に渡ります。資産は所有せず、売買の差額だけやり取りをする。これがCFDです。

CFDについて詳しくはこちら

金をCFDで取引する意味

金CFDのメリットは、最大20倍のレバレッジと、ほぼ24時間の取引環境です。レバレッジとは「てこの原理」を意味しており、口座の保証金を担保に大きな金額を取引できる、CFDの制度です。例えば1トロイオンスの金が2,000ドルのとき、通常の取引はそのまま2,000ドルが必要になりますが、レバレッジを使えば20分の1の資金、100ドルで取引できます。また土日/メンテナンス時間を除きほぼ24時間市場が開いておりますので、時間の縛りも少ないです。その他に、手数料無料であったり、相場下落時でも売り注文から始めて差額を狙えたり、金CFDにはフレキシブルな魅力が備わっています。

ご注意

高すぎるレバレッジではほんの少し思惑と反対方向に値段が動くだけで、注文の強制決済(ロスカット)が行われます。高いレバレッジの取引は精神的な負担も大きいため、初心者の方には低レバレッジでの取引を推奨しています。また初心者の方に限らず、投資は余剰資金で行うことを心がけましょう。

当社のロスカットルールを読み、損益シミュレーションでロスカットのイメージを持つとよりスムーズに取引いただけます。

金ETF/金先物/金地金との違い

同じ「金」を対象とする他の投資手法との違いを見ていきます。

金ETF

金ETFは証券会社が開いている時間帯しか取引ができず、一般的に前場(9時~11時30分)、後場(12時30分~15時)となります。

金先物

先物取引は「ある商品(原資産)を、将来の決められた日(期日)に、取引の時点で決められた価格で売買することを約束する」取引を指します。この将来決められた期日を限月と呼び、先物の場合は必ず限月までに決済をしなければいけません。CFDの場合は自動で次回の限月に乗り換えを行います。

CFDと先物の詳しい違いはこちら

金地金

金CFDと比べると取引コストが高く、また現物の保管コストがかかかります。(例えば5gの販売で4,400円の手数料など。)ただし現物の安心感があり、長期保有できる点は差金決済にはないメリットでしょう。

金CFDをはじめ、いずれの取引手法も、原資産(値動きの参照元)はロコ・ロンドン・スポット市場で取引されている米ドル建て金価格になります。円建てゴールド価格も、ロコ・ロンドン価格をドル円レートより円転した後、オンスからグラムに換算し、ロンドンから東京への輸送費/消費税/リスク許容のバッファを含めてその日の価格が決まっています。

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金CFDを取り巻くプレイヤー

金CFDのレートは需要と供給によって決まります。基本は、需要が多ければレートは上がり、供給が多ければレートは下がります。供給サイドには鉱山生産/リサイクル、需要サイドには宝飾品/投資家/中央銀行/産業用途が登場します。ワールド・ゴールド・カウンシルのレポートを参照し、直近の状況も見ていきます。

※ワールド・ゴールド・カウンシル(2023年第3四半期)

※ワールド・ゴールド・カウンシル(2022年通期)

金CFDの価格要因「供給」

金CFDの価格要因「供給」

鉱山生産

ゴールド供給の76%を占めており、2022年は3,600トンでした。鉱山生産量の1位は中国の330トンですが、100トンを超える国が計10か国ございます。中国だけが突出した生産国ではなく、ゴールドの鉱山生産はリスクが分散されていると言えます。

金産出量(2022年推定値)
順位 国名 産出量(トン)
1 中華人民共和国 330
2 オーストラリア 320
3 ロシア 320
4 カナダ 220
5 アメリカ合衆国 170
6 カザフスタン 120
7 メキシコ 120
8 南アフリカ 110
9 ペルー 100
10 ウズベキスタン 100

アメリカ地質調査所(Mineral Commodity Summaries 2023)P85

2023年度の鉱山生産状況は、過去最高の2018年の生産量を追い越すのではないかと予想されています。南アフリカは前年のストライキも落ち着き、ロシアも思いのほか欧米の経済制裁の影響が少なく、中国は2年ぶりの安定稼働を維持しており、米国の生産量も増加しています。

一方で生産コスト(AISC)は年々上昇しており、2023年第2四半期時点で1オンス当たり1,358ドルとなっております。世界的なインフレによる人件費、燃料費、電気代の高騰が原因で、メタルズフォーカス社によると2020年度以降年10%の割合で上昇しており、金の収益面は産金会社にとってネガティブなニュースとなっています。生産コストと金価格の相関など、調べてみると面白いかもしれません。

AISC(日立総合計画研究所)

「All-In Sustaining Costs」の略で、採掘コスト、免許コスト、維持コスト、事務コストを合わせて、採掘から閉山までの総コストを指します。

リサイクル

ゴールド供給の24%を占めており、2022年は1,140トンでした。個人所有の宝飾品や金地金の売却と、都市鉱山と言われる電化電子製品に含まれるゴールドの再利用によって供給されます。リサイクル量は、ゴールド価格に影響を受けます。ゴールド価格が上昇するとリサイクルでの利益も大きくなるため、リサイクル量増加が予想されます。過去最高値を更新し続けた2010~12年度にはリサイクル量が増えました。

しかし直近で金価格は過去最高を更新している中、リサイクル量は増えておりません。原因はイラン/トルコ/エジプトでの経済懸念で、これらの国では政治不安、高いインフレ率、通貨安から、金の保持継続の動きが優先されているようです。一方、中国やインドではリサイクル量が増えております。

産金会社のヘッジなど

その他、供給の項目として「産金会社のヘッジ」がございます。金価格の下落に備えて、現在の価格(先物取引)やあらかじめ決められた価格(オプション取引)での売りポジションを持っています。ただ、1990年代は500トンを超える年もございましたが、ここ10年の平均で-7トンと市場に与える影響は大きくないため、気になる方のみ調べてみてもいいかもしれません。

過去の傾向から、中央銀行の金売却など金価格下落の可能性が高い場面で高まる項目と考えられます。

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金CFDの価格要因「需要」

金CFDの価格要因「需要」

宝飾品

ゴールド需要の46%を占めており、2022年は2,190トンでした。消費量はインド600トンと中国570トンで、年間消費の半分以上を2国で占めております。日本は15トンのため2国がいかに大きな市場であるかが分かります。そのため、インド/中国の経済動向が需要の指標になりえます。2022年の中国はロックダウンの影響で購入需要が下がりましたが、その反動で2023年は消費が増えているのが直近の動向です。一方インドの金価格は歴史的な高値で推移しており、消費需要は下がっております。

宝飾品需要を計るのに2国の可処分所得(いわゆる手取り)を見てみるのも面白いかもしれません。可処分所得が一定で金が高ければ需要は減り、金価格が一定で可処分所得が増えれば需要は増えると考えることができるかもしれません。

投資

ゴールド需要の23%を占めており2022年は1,100トンでした。金地金/金貨現物と金ETFの運用残高が計上されます。現物需要は、いわゆる有事の金の対象で、物価のインフレヘッジ目的で購入されます。2022年度は各国中央銀行の利上げ=高インフレとして購入が強まりました。一方の金ETFは購入より売却優勢となり、運用残高は前年比で110トン減りました。資産運用会社は、2022年の1~4月までは地政学リスクに向けて需要高でしたが、2022年度は利回り上昇と米ドル高騰に向けた資金を確保するため、金ETFの残高を減らしました。

いわゆる投機筋と言われる資産運用会社(ファンド)の建玉推移は、未来の金相場の流れを予測するのに可能性がありますので、参考にしてみてください。

CFTC建玉明細(第一商品)

上記ページの大口投機玉の元データはCFTCホームページの「Metals and Other」における「Disaggregated Futures Only」の「Long Format」の「GOLD」欄に記載がある「Managed Money」と「Other Reportables」の合算値と思われます。

公的機関

ゴールド需要の24%を占めており、2022年は1,130トンでした。ただ、このセクションは過去最高の需要となっており、2021年以前の10年間の平均511トンから見ても、ボリュームの多さが伺えます。公的機関=各国の中央銀行を示し、外貨準備高として金を購入しました。地政学的な不確実性と激しいインフレに見舞われた2022年度では、長期的な価値保全の対象として金が選ばれました。この流れは2023年現在も続いており、今後の金価格にも大きな影響を与えると予想されています。その中心にいるのは中国です。

各国の外貨準備高における金保有率
  外貨準備高 金保有量 ドル価格 金保有率
1 アメリカ 707,010 8,133 514,931 72.8%
2 ドイツ 294,065 3,352 212,228 72.2%
3 IMF - 2,814 178,165 -
4 イタリア 224,691 2,451 155,182 69.1%
5 フランス 242,525 2,436 154,232 63.6%
6 ロシア 631,982 2,332 147,648 23.4%
7 中国 3,306,031 2,165 137,074 4.1%
8 スイス 907,811 1,040 65,846 7.3%
9 日本 1,227,611 845 53,500 4.4%
10 インド 567,444 799 50,588 8.9%
  • IMF、WGC(2023年3月)
  • ゴールド価格=1969.28ドル/オンス(2023年3月)、1トン=32150.7トロイオンス

現在、金の保有量は米国が最も多く、また外貨準備高に占める割合も米国と欧州は非常に高い水準となっております。ただ、2023年度、最も金を購入している中央銀行は中国で181.02トンとなっており、金保有量ランキングは近い将来に入れ替わる可能性が高いです。

産業

ゴールド需要の7%を占めており、2022年は308トンとなりました。内訳はエレクトロニクス 251.7トン、その他産業 46.6トン、歯科用途 10.3トンです。この部門の金は金価格に影響を受けることが多く、高騰時は銀に代替するなどの「省金」を誘発します。直近だと2010年の460トンをピークに下降傾向にあります。エレクトロニクスでは、プリント基板、ワイヤレスチップ、発行ダイオード、メモリチップなどの製造に金が利用されます。これらの部品が使われるスマートフォン、人工知能サーバー、自動車などの需給は参考になるかもしれません。

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