チャートパターンとは?初心者が覚えるべき18の種類を解説
チャートパターンとは?
チャートパターンとは一言でいうと、トレンドの転換や継続を予測する相場分析方法です。
サポートラインやレジスタンスラインのように、チャート上へ線を引きいくつかの型を覚え相場分析をします。移動平均線やボリンジャーバンドのように、特殊な計算方法を利用するわけではありません。
FX相場では過去に起きた値動きと全く同じ値動きをすることはありません。しかし過去チャートと似た値動きとなる可能性はあります。チャートパターンをいくつか覚えておくことで、相場分析のスピードや精度を上げることができ、利益を上げる機会を増やすことにつなげることもできます。
チャートパターン一覧
チャートパターンには「転換型」と「保ち合い型」の2種類があります。「転換型」とは、トレンドの反転を予測するものです。例えば相場に上昇トレンドが発生していた場合、下降トレンドに反転するのを予測します。
一方「保ち合い型」とは、トレンドの継続を意味します。例えば相場に上昇トレンドが発生していた場合、保ち合いを経て再上昇することです。
以下で、初心者が覚えるべき18種類のチャートパターンについて詳しく解説します。
ヘッド・アンド・ショルダー・トップ(三尊天井)
ヘッド・アンド・ショルダー・トップは、別名「三尊天井」とも呼ばれます。転換型のチャートパターンであり、上昇トレンドの終わりを分析します。
中央に一番高い高値(頭)があり、その両サイドに一番高い高値よりも安い高値(肩)が存在するのが特徴的です。特に両サイドの安い高値は、ほぼ同じ価格になることが多いといえます。
またネックラインも重要なポイントです。ネックラインとは、トレンドの転換点を意味します。例えば相場が上昇トレンドを形成している場合、一度押し目をつけた価格がネックラインとなります。
ネックラインは多くの投資家が意識しているポイントでもあり、ネックライン付近では価格が反発する傾向にあります。しかし意識されているということは、ネックラインを割れてしまえば、トレンド転換となる可能性もあるのです。
従ってヘッド・アンド・ショルダー・トップのような形が発生しても、ネックラインを下回らなければ完成とは言えません。ネックラインを価格が下回ったときに、上昇トレンドが終わったと分析します。
ヘッド・アンド・ショルダー・ボトム(逆三尊)
ヘッド・アンド・ショルダー・ボトムは、別名「逆三尊」とも呼ばれます。転換型のチャートパターンであり、下降トレンドの終わりを分析します。
中央に一番安い安値(頭)があり、その両サイドに一番安い安値よりも高い安値(肩)が存在するのが特徴的です。特に両サイドの安い安値は、ほぼ同じ価格になることが多いといえます。
またネックラインも重要なポイントです。ヘッド・アンド・ショルダー・ボトムのような形が発生しても、ネックラインを上回らなければ完成とは言えません。ネックラインを価格が上回ったときに、下降トレンドが終わったと分析します。
ダブル・トップ
ダブル・トップは転換型のチャートパターンであり、上昇トレンドの終わりを分析します。2つの高値がほぼ同じ価格で推移するのが特徴的です。
またネックラインも重要なポイントです。2つの高値がほぼ同じ価格で推移してもネックラインを下回らなければ、ダブル・トップの完成とは言えません。価格がネックラインを下回ったときにダブル・トップが完成となり、上昇トレンドが終わったと分析します。
ダブル・ボトム
ダブル・ボトムは転換型のチャートパターンであり、下降トレンドの終わりを分析します。2つの安値がほぼ同じ価格で推移するのが特徴的です。
またネックラインも重要なポイントです。2つの安値がほぼ同じ価格で推移してもネックラインを上回らなければ、ダブル・ボトムの完成とは言えません。価格がネックラインを上回ったときにダブル・ボトムが完成となり、下降トレンドが終わったと分析します。
トリプル・トップ
トリプル・トップは転換型のチャートパターンであり、上昇トレンドの終わりを分析します。3つの高値がほぼ同じ価格で推移するのが特徴的です。
またネックラインも重要なポイントです。3つの高値がほぼ同じ価格で推移してもネックラインを下回らなければ、トリプル・トップの完成とは言えません。価格がネックラインを下回ったときにトリプル・トップが完成となり、上昇トレンドが終わったと分析します。
トリプル・ボトム
トリプル・ボトムは転換型のチャートパターンであり、下降トレンドの終わりを分析します。3つの安値がほぼ同じ価格で推移するのが特徴的です。
またネックラインも重要なポイントです。3つの安値がほぼ同じ価格で推移してもネックラインを上回らなければ、トリプル・ボトムの完成とは言えません。価格がネックラインを上回ったときにトリプル・ボトムが完成となり、下降トレンドが終わったと分析します。
ソーサー・トップ
ソーサー・トップとは転換型のチャートパターンであり、上昇トレンドの終わりを分析します。高値圏である程度上下に行ったり来たりする揉み合いが発生し、その形が受け皿のようになることが特徴的です。
またネックラインも重要なポイントです。ソーサー・トップのような形が発生しても、ネックラインを下回らなければ完成ではありません。価格がネックラインを下回ったときにソーサー・トップが完成となり、上昇トレンドが終わったと分析します。
ソーサー・ボトム
ソーサー・ボトムとは転換型のチャートパターンであり、下降トレンドの終わりを分析します。安値圏である程度上下に行ったり来たりする揉み合いが発生し、その形が受け皿のようになることが特徴的です。
またネックラインも重要なポイントです。ソーサー・ボトムのような形が発生しても、ネックラインを上回らなければ完成ではありません。価格がネックラインを上回ったときにソーサー・ボトムが完成となり、下降トレンドが終わったと分析します。
上昇三角保ち合い
上昇三角保ち合いは保ち合い型のチャートパターンであり、上昇トレンドの継続を分析します。高値はほぼ同じ価格で推移し、安値は段々と切り上がっていくのが特徴的です。
ほぼ同じ価格で推移している高値を上値抵抗線と呼び、この線を上抜けすることで上昇トレンドの継続と分析します。
下降三角保ち合い
下降三角保ち合いは保ち合い型のチャートパターンであり、下降トレンドの継続を分析します。安値はほぼ同じ価格で推移し、高値は段々と切り下がっていくのが特徴的です。
ほぼ同じ価格で推移している安値を下値支持線と呼び、この線を下抜けすることで下降トレンドの継続と分析します。
上昇ボックス(長方形)型
上昇ボックス(長方形)型とは保ち合い型のチャートパターンであり、上昇トレンドの継続を分析します。上値抵抗線と下値支持線を上下に行ったり来たりすることが特徴的です。
上値抵抗線と下値支持線を上下に行ったり来たりして、上値抵抗線を上抜けたら上昇トレンドの継続と分析します。
下降ボックス(長方形)型
下降ボックス(長方形)型とは保ち合い型のチャートパターンであり、下降トレンドの継続を分析します。上値抵抗線と下値支持線を上下に行ったり来たりすることが特徴的です。
上値抵抗線と下値支持線を上下に行ったり来たりして、下値支持線を下抜けたら下降トレンドの継続と分析します。
上昇ペナント型
上昇ペナント型とは保ち合い型のチャートパターンであり、上昇トレンドの継続を分析します。上値抵抗線が右下がりで、下値支持線が右上がりの形となるのが特徴的です。
上昇ペナント型では、段々と値幅が収縮してエネルギーが蓄積されている状態となります。上値抵抗線を上抜けしたら、価格が急上昇する可能性もあります。
下降ペナント型
下降ペナント型とは保ち合い型のチャートパターンであり、下降トレンドの継続を分析します。上昇ペナント型と同様に、上値抵抗線が右下がりで、下値支持線が右上がりの形となるのが特徴的です。
下降ペナント型では、段々と値幅が収縮してエネルギーが蓄積されている状態となります。下値支持線を下抜けしたら、価格が急下落する可能性もあります。
上昇フラッグ型
上昇フラッグ型は保ち合い型のチャートパターンであり、上昇トレンドの継続を分析します。直前の価格の上昇がポールでチャートの形が旗のように見えることから、上昇フラッグ型と呼ばれます。
上値抵抗線と下値支持線が右下がりの斜め平行線となっている形が特徴的です。上値抵抗線を上抜けたら、再度価格が上昇する可能性があります。
下降フラッグ型
下降フラッグ型は保ち合い型のチャートパターンであり、下降トレンドの継続を分析します。直前の価格の下落がポールでチャートの形が旗のように見えることから、下降フラッグ型と呼ばれます。
上値抵抗線と下値支持線が右上がりの斜め平行線となっている形が特徴的です。下値支持線を下抜けしたら、再度価格が下落する可能性があります。
上昇ウェッジ型
上昇ウェッジ型は上値抵抗線と下値支持線に抑えられながら、段々と値動きが限定的となり先端がとがっていく形が特徴的です。
一般的なチャートパターンでは転換型か保ち合い型に分かれますが、ウェッジ型では転換型と保ち合い型の両方を兼ね備えています。
例えば上昇トレンド中に上昇ウェッジが発生した場合、上値抵抗線を上抜ければ上昇トレンド、下値支持線を下抜ければトレンド転換と分析します。
上昇ウェッジが発生した場合は、上値抵抗線か下値支持線のどちらへ抜けるのかを確認することが大切です。
下降ウェッジ型
下降ウェッジ型は上昇ウェッジ型と同様に、上値抵抗線と下値支持線に抑えられながら、段々と値動きが限定的となり先端がとがっていく形が特徴的です。
一般的なチャートパターンでは転換型か保ち合い型に分かれますが、ウェッジ型では転換型と保ち合い型の両方を兼ね備えています。
例えば下降トレンド中に下降ウェッジが発生した場合、上値抵抗線を上抜ければトレンド転換、下値支持線を下抜ければトレンド継続と分析します。
下降ウェッジが発生した場合は、上値抵抗線か下値支持線のどちらへ抜けるのかを確認することが大切です。
チャートパターンを使い取引をする際の注意点
FXでは必ず利益を得られる手法やテクニカル分析などはありません。チャートパターンも同様です。チャートパターンを完璧に覚えても、相場状況によっては機能しない場合もあります。
例えば上昇トレンド中にヘッド・アンド・ショルダー・トップ(三尊天井)が出現したから、反転を狙い売りでエントリーをします。しかしそのまま再度上昇して、損切りとなる場合もあるでしょう。
チャートパターンを覚えることは利益を上げやすくなりますが、必ず利益を得られるものではないことを覚えておく必要があります。
チャートパターン一覧
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