英・EUのFTA交渉期限(12/13)に伴う相場変動・スプレッド拡大等の可能性について
英国とEUとの自由貿易協定(FTA)締結交渉の難航に伴い、その期限が現地時間今月13日(日)に再延長されたほか、昨日(10日)にはEUの欧州委員会が交渉決裂時に備えての緊急措置案を公表したとの報道がなされており、今後の展開次第では英ポンド相場の急変動、あるいはポンドを含む通貨ペアの週明け(12月14日)オープンレートが前週末クローズレートに対し大きく乖離する可能性がございます。
ポジションをお持ちのお客様、特に高レバレッジのポジションをお持ちの法人の方におかれましては、口座管理につき十分ご注意のほどお願いいたします。
なお、上記の影響を受ける期間においては、実勢インターバンクレートのスプレッド(BidとAskの差)も平常時に比べ拡大傾向となる見通しであり、その際には当社でもやむなくスプレッドを一時的に拡大させていただく場合がございます。また相場状況により「ダイレクトカバーの対象となる注文」の基準Lot数(最低数量)を一時的に変更させていただく場合がございますので、あらかじめご承知おきくださいますようお願いいたします。
また、お客様におかれましては、本件につきあらかじめご留意のほどお願い申し上げます。
※スプレッド拡大時には、これに伴う評価レートの変動により通常スプレッド時よりも口座の有効比率が低下します(両建状態であっても同様です)。このとき、口座状況によっては有効比率がロスカットレベルを下回る可能性がございますので、ポジションをお持ちのお客様、特に高レバレッジのポジションをお持ちの法人の方におかれましては、口座管理につき十分ご注意のほどお願いいたします。
●注目ポイント
外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
懸案の英国・EUの貿易交渉は、年末となった現在も決着がついていない。
9日にジョンソン英首相とEUのフォンデアライエン委員長は直接会談を持ち漁協権など双方に隔たりのある事項について話し合ったが、まとまらず交渉は13日まで延長となった。
市場には、貿易交渉が合意に至るという楽観論が根強いものの、ここに来て徐々に「合意なし」となる可能性も意識され始めた。
週明け14日の為替市場は、貿易交渉の結果を受け波乱の展開となる可能性が大いにあるため、ポンドのポジション管理には普段以上の気配りが必要となりそうだ。