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外為市場に長年携わってきたコメンテータが、その日の相場見通しや今後のマーケット展望を解説します。
主要ポイント
市場状況と概観
4月11日金曜日朝の段階でのマーケット、現在はトランプ大統領の発言に振り回される状況が続いている
特に昨日の「90日間の関税猶予」発言を受け、ドル円相場は144.80円から148円まで急上昇(約4円の変動)
しかし、その後は再び下落し、144円を割る水準まで戻る動きとなり、木曜日の上昇をすべて取り戻す展開に
このような急激な値動きから、短期的に底入れの可能性も示唆されているが…
通貨市場の異常な動き
ドル円以上に大きな動きを見せたのはユーロドル。急激な上昇を記録し、市場関係者を驚かせる
また、ドルスイスフランは特に激しく動き、一日で約330〜340ポイント(ドル円換算で約5円以上)の大幅な値動き
現在のドルスイスフランは0.82レベルで推移。過去の「スイスショック」時には0.7まで下落した経験あり
2011年頃にもスイスフランが異常に強くなった時期があり、当時はスイス中央銀行総裁の辞任騒動にも発展
今回も同様のスパイク(急騰)が起こる可能性があり、まだ1200ポイント以上の下落余地が残されている
金融市場の深刻な懸念材料
米国債金利は連日上昇を続け、3.85%から4.5%への急激な上昇で短期トレーダーは耐えられない状況に
通常であれば「何かが間違っている」とされる米国債、米ドル、米国株式の「トリプル安」が発生
金(ゴールド)が一日で約100ドル上昇し、3188ドル付近まで高騰
米国のCDS(クレジット・デフォルト・スワップ)が上昇傾向を示し、米国債の信用リスクが高まっている
トランプ政策による経済への影響
トランプ関税が掲げる145%の対中関税政策により、中国から米国への輸出は事実上不可能な状況に
中国からの輸入に依存している医療品、各種部品、半導体などの供給が止まれば米国経済に深刻な打撃となる
毎月多額の貿易黒字を出している中国との貿易が遮断されることによる影響は計り知れない
アメリカでは英国の「トラスショック」と呼ばれる景気後退(リセッション)が発生する可能性が高まっている
米国債市場の異変と今後の見通し
米国債が急落した理由として中国の売却が疑われるが、ベッセント財務長官はこの可能性を否定
米国債の下落はレバレッジ解消(デレバレッジ)やベーシス・トレードの清算、投げ売りが原因との見方も
チャート分析からは、米国債金利は今後5.5%や6%まで上昇する可能性も示唆される
そうなれば現在より1〜1.5%ポイント金利が上昇し、株式市場はさらに10%程度の下落もあり得る
中国との対立と市場の今後
トランプ大統領が90日間の関税猶予を決定したのは、金融市場の混乱に対して実質的に「負け」を認めた形
中国はこの反応を注視しており、金融市場を混乱させることで米国に対抗できると判断する可能性がある
明確な証拠はないものの、中国が意図的に金融市場を混乱させる戦略に出る可能性も否定できない
米国債の信用度低下がトランプ氏の方針転換を促した要因であり、今後も市場の反応次第では政策変更の可能性も
投資家への示唆と結論
現在の市場混乱は投資家にとっては大きな収益機会でもある
特にドルショートやドルスイスのショートポジションが有望な投資戦略として考えられる
市場は引き続き不安定な状況が続くと予想され、投資家は警戒感を持ちながらも機会を見極める必要がある
トランプ政策と金融市場の綱引きはこれからも続く見通しで、更なる市場の乱高下も予想される
最新のマーケット情報
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※本セミナーの内容は外為どっとコムが作成したものをAI音声読み上げソフトを使用してお伝えするものです。AI(人工知能)による相場見通しや売買方針などは一切行いませんのでご了承ください。

慶應義塾経済学部卒。1988年ー1995年ゴールドマン・サックス、2006-2008年ドイツ証券等、大手金融機関にてプロップトレーダーを歴任、その後香港にてマクロヘッジファンドマネージャー。独立した後も、世界各地の有力トレーダーと交流があり、現在も現役トレーダーとして活躍。
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