今週の注目通貨ペア・銘柄はこれだ！
■ ユーロドル かなり買いにくくなってのでは・・・
先週は、火曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。先々週の週末の流れを引き継ぎ、週初はしっかりした形の推移が続きました。火曜日に先々週の高値を終値ベースで抜いてきたことから、さらなる上伸への期待が高まりましたが、水曜日以降は全く期待外れの動き。陰線が3本続いて先々週の安値をも下回る形に陥ってしまいました。
移動平均線は、3本とも上昇しています。通常、3本の移動平均線が上昇傾向を示す時は上昇トレンドに乗っているケースが多いのですが、今回は実体線が先週後半の下落で短期の移動平均線水準を明確に下回り、短期の移動平均線自体もすでに下落基調に舵取りを変えてきています。こういった情報状況を考えると、接近しつつある中期の移動平均線のサポート力が試される状況と言えるかもしれません。
今週は、気持ち売り先行スタンスで臨みたいところです。3月上旬の上伸の勢いの記憶が残っているため、どうしても買い先行スタンスを取りがちという状況は理解しますが、一方で先週後半の下落は買い方にかなり大きなダメージを与えているような気がします。特に水曜日の下ヒゲを木曜日の胴体部分、木曜日の下ヒゲを金曜日の胴体部分で埋めてしまっていて、買い方は戻り売りスタンスに徹する可能性が高いと考えてよいのではないでしょうか。
その他 通貨ペア・銘柄分析
■ ドル/円 値動きが乏しい状況が続くか・・・
先週は、水曜日に高値を付け、木曜日に安値を付ける展開でした。週間を通じた上下の値幅は2円にも届かず、また水曜日の上ひげの長さが1円近くあることを考えると、週を通じてほぼ小動きに終始したと言っても過言ではありません。ただ、週初の下落に対して週末に実体線が高く引けていることを考えると、買い方の安心感は若干増しているのではないでしょうか。
今週は、条件付きで買い先行スタンスを取ってみたい感じがしています。やはり先週金曜日に高く引けたことを評価すると、例えば先週金曜日の高値越えを買いでインするようなストラテジーが成り立つのではないでしょうか。ボラティリティが低く、大きな値動きは期待できないかもしれませんが、一方で決して楽観的になれるムードではないものの、一時の悲観的な状況からは脱却しつつあるように思います。とは言え、値動きの乏しさは否定しがたいところ・・・
■ ユーロ/円 このチャートでは、上下の予想は難しい・・・
先週は、火曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。先々週の週末の勢いを引き継ぎ、週初は上値追いの動きで始まりました。ところが、水曜日以降は一転して陰線が続き下値を追う動きに。高値圏で買った人は投げざるを得ない状況に追い込まれてしまっています。こういった動きを見るにつけ、ポテンシャルは上値追いという考え方も、必ずしも正しくないのかもしれません。
今週は、とりあえず様子を見るのが賢明ではないでしょうか。先週後半に実体線が下落に転じたとはいえ、これでチャートが売りに転じたわけではありません。MACDもゼロラインの上側での推移を継続していますし、中期の移動平均線の上昇基調を見ても、時間の経過が売り方に有利に作用するとはあまり考えられない状況だと思います。チャート的にはニュートラルな印象を抱くのが通常の感覚ではないでしょうか。
■ ポンド/円 上値追いの動きは失敗したものの・・・
先週は、月曜日に安値を付け、火曜日に高値を付ける展開でした。先々週の週末の勢いを受け、週初は上値を追う動きで始まりました。ところが、水曜日以降は上値を追う動きが全く見られず、高値圏で買った人が投げる展開に逆戻り。週末にかけて、実体線は長期の移動平均線を境に上下動を繰り返すばかりで、全く方向感が見えない中、長期の移動平均線に値を重ねる形での越週となっています。
今週は、ユーロ円と同様に、とりあえず様子を見るのが賢明ではないでしょうか。先週後半、特に木曜日・金曜日の値動きを見ると、実体線の胴体部分の大きさが小さい一方で、上ヒゲ・下ヒゲの長さがかなり目立ち、買い方も売り方も疲弊しきっている状況が見て取れます。また、このままの推移が続くようだと、中期・長期の移動平均線が徐々に接近してきますので、なおさらトレンドレスな相場へ移行する可能性が高まるかもしれません。
■ オージー/円 買い方のポジションは苦しいハズだが・・・
先週は、火曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。先々週の金曜日に長めの陽線が出て上値を追ったことから、週初の月曜日は陽線で上値追いの動きとなりました。ところが、火曜日に週間の高値を付けた後は陰線続きの展開になり、週初の安値をも下回ってしまい、買い方が苦しい展開に陥る状況となってしまいました。
今週は、上値追いへの淡い期待を捨て去り、対円の通貨ペアが円高基調へ向かうということであれば、オージー円をその急先鋒として位置づけるようなイメージでしょうか。MACDは相変わらずゼロラインの下側での推移を継続していますし、実体線の先週火曜日以降の上値切り下げの動きを見せつけられると、容易に買い進む展開を望むのは難しいと考えるのが妥当ではないでしょうか。
■ WTI原油 だいぶ粘り気が出てきたのでは・・・
先週は、木曜日の陽線で取引価格帯を上方へ引き上げ、金曜日も何とか値を保っての越週となっています。まだまだ「病み上がり症状」からの脱却は難しいとは言え、久々に陽線らしい陽線が出現したことで、下値不安はある程度払拭できているのではないかと思います。MACDもゴールデンクロスから上伸基調へ変遷していますし、時間の経過は若干買い方に有利に作用する可能性が高いような気がしています。
今週は、気持ち買い先行スタンスで臨みたいところです。買い方を支援する材料としては、短期・中期の移動平均線のゴールデンクロスが見込まれること、MACDの更なる上伸も期待できるといったことでしょうか。ただ、実体線が引き続き長期の移動平均線のかなり下のレベルで推移を継続しているという点は忘れてはなりません。各論で言えば買いで入れるかもしれないけれど、総論では売りかもしれないという、矛盾した状況の中で買うということになりそうです。
今週のチャートリーディング ～相場の強さ～
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