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FXトルコリラ/円のロスカットが気になる方へ!レバレッジは何倍がベストなのか!? 2025年3月21日号

高金利通貨で人気のトルコリラですが、最近のトルコリラの相場動向を追っていくと、ロスカットが気になる方も多いのではないでしょうか。

為替相場の先行きを見通すうえで、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析を参考にするのが基本ですが、なかなか「どれくらい動くのか」は予測が立てづらいものです。

※トルコリラについて詳しく知りたい方はこちらの記事よりご確認ください

www.gaitame.com

ここでは、一旦、ファンダメンタルズ分析とテクニカル分析は脇に置き(決して、蔑ろにしろという訳ではありません)、過去の値動きを参考に「トルコリラ/円がロスカットにならないレート・レベル」を探っていきましょう。
ただし、相場に絶対はないので、くれぐれもそこは過信はしないようにお願いします!

まず、この20年間でトルコリラ/円に大きな動きがあった日をいくつかピックアップしながら、振り返っていきましょう。

時系列で順にあげると、2008年10月28日になんと8円(高値:64.69円 安値:56.60円)も動いています。
※為替レートはブルームバーグの値を参考(小数点第3以下は切り捨て)

2008年10月はリーマン・ショックが起こった直後(リーマン・ショックは2008年9月)となり、トルコリラ/円やドル/円といった外国為替だけではなく、株価が暴落するなど、世界的に経済が大混乱しました。


次に、2018年8月10日の「トルコショック」です。
米国人牧師の拘束問題をめぐってトルコと米国の対立が激化し、第一次トランプ政権はトルコへの制裁を発動。これを受けたトルコリラ/円は前日の終値から一時約20%も急落しました。
なお、この日の高値は20.05円、安値は16.11円となるので、1日で4円近く動いたことになります。
※為替レートはブルームバーグの値を参考(小数点第3以下は切り捨て)


そして、2019年1月3日のフラッシュクラッシュ。
日本は正月休みで市場参加者の少ない日でしたが、早朝にフラッシュ・クラッシュ(瞬間的な相場急変)が発生しました。
外為どっとコムの会員様のFX口座(外貨ネクストネオ)におけるトルコリラ/円の買いポジションを見ると、前日の2日から約24%減少しています。急変動に対応できずに、ロスカットになってしまった方も多かったのかもしれません。
この日の高値は20.84円、安値は18.27円と値幅にすると2.50円程度です。
※為替レートはブルームバーグの値を参考(小数点第3以下は切り捨て)

直近ですと、2021年12月20日にトルコのエルドアン大統領がリラ安による国民の負担を軽減するために、トルコリラ建ての預金を保護する新たな政策の導入を発表したことで、トルコリラが急上昇しました。この日の高値は9.85円、安値は6.16円となるので値幅にすると約3.70円です。
※為替レートはブルームバーグの値を参考(小数点第3以下は切り捨て)

4つ事例をあげましたが、いずれも1日の値幅だけを聞くと(2008年10月28日の値幅は8円もある…)、トルコリラ/円のFX取引に不安を感じてしまうかもしれません。とは言え、例えば、2008年10月28日と現在のレート水準(2025年3月)比べると単純計算で現在は通貨の価格が16分の1にまで低下しています。

トルコリラ/円のレート
2008年10月28日 64.69円(高値)
2025年3月時点  4円台で推移

今のトルコリラ/円のレート水準に置き換えて考えると、4円から20%急落した場合には、0.80円下げるということになりますので、3.20円(4円-0.80円)前後まで下げる公算です。
トルコリラ/円の価格は今も軟調に推移しているため、値幅ではなく、変動率に焦点をあてるべきですが、参考程度に2020年に入ってからの一日の平均値幅を掲載します。
なお、2025年の1~2月までの平均は0.04円前後(4銭)となります。

一日の値幅(高値・安値)の平均
2020年は0.245円
2021年は0.273円
2022年は0.136円
2023年は0.092円
2024年は0.050円
※為替レートはブルームバーグの値を参考

さて、ここまで、簡単にトルコリラ/円の変動を振り返りましたが、肝心なのはいくらになったらロスカットされるかでしょう。

ご自身でも簡単にチェックができるように、FX トルコリラ/円長期投資シミュレータがあります。今回はこのシミュレータを活用して、トルコリラ/円で「買い」の取引を行った場合に、レバレッジが1倍、2倍、5倍でどれだけの違いがあるか見ていきましょう。資金や期間は同額・同期間とします。
※シミュレーションご利用にあたっての注意事項をしっかりお読みいただくようお願いします

運用資金 100万円
運用シミュレーション期間 2年間(2025年3月14日~ 2027年3月12日)
運用開始時のトルコリラ/円買いレート 4.058円
スワップポイント(1万通貨あたり) 32円(※2025年3月13日実績)
必要保証金額(1,000通貨あたり
) 200円
※スワップポイントは日々変化します。本シミュレーションでは、運用期間中に1万通貨あたりスワップポイントが変動しなかったと仮定した場合の計算です。また、必要保証金額についても、運用開始時から変動がないと仮定しています。

レバレッジ1倍で2年間トルコリラ/円を運用した場合

こちらレバレッジ1倍のケースです。リスクをかなり抑えた取引とあって、余裕を持ったFX取引ができそうです。ロスカットまでの値幅も3円80銭程度あります。
現在のトルコリラ/円のレート水準が4円程度なので、0.20円程度まで下がったときにロスカットされるということになります。
投資の世界に絶対はないものの、このロスカットレートを見る限りでは、ロスカットされる可能性はかなり低いでしょう。

取引数量 24.6 万トルコリラ
運用開始時点の必要保証金額 49,200 円
運用開始時点のロスカットまでの値幅 3.866円
運用開始時点のロスカットレート 0.192円

そしてこちらが、2年後です。
本シミュレーションではスワップポイントを固定で計算しているため、実際の運用時に金額は異なってきますが、それでも、スワップポイントが溜まった分、更にロスカットまでの値幅は広がる(ロスカットになりづらい)ことが想定されます。
※現時点でスワップポイントを受け取れても、通貨ペアを構成する両通貨の金利差が縮小または逆転した場合には、その受け取り金額が縮小したり、反対に支払いへと転ずる可能性があります。

運用期間中のスワップポイント合計 573,081 円
2年後のロスカットまでの値幅
 4.058円
2年後のロスカットレート 0.000円
※実際のロスカットまでの値幅は6円以上ありますが、この場合はトルコリラ/円のレートが0円を割り込むことになるため、値幅は運用開始時のレートを採用しています。

では、レバレッジ2倍になるとどのような変化があるのか、次に進みます。

レバレッジ2倍で2年間トルコリラ/円を運用した場合

レバレッジ2倍のケースです。レバレッジ1倍に比べると、ロスカットまでの値幅は狭まりますが、それでも1.80円程度あります。
現在のレート水準が4円程度なので、トルコリラ/円のレートが2.20円程度まで下がったときにロスカットされるということになります。

取引数量 49.2 万トルコリラ
運用開始時点の必要保証金額 98,400 円
運用開始時点のロスカットまでの値幅 1.833円
運用開始時点のロスカットレート 2.225円

そしてこちらが、2年後です。レバレッジ1倍に比べると、ややリスクは高くなるものの、このスワップポイントの金額に魅了される人も多いのではないでしょうか。
スワップポイントが積みあがったことで、ロスカットまでの値幅も運用開始時は2円もありませんでしたが、4円台にまで広がっています。
※現時点でスワップポイントを受け取れても、通貨ペアを構成する両通貨の金利差が縮小または逆転した場合には、その受け取り金額が縮小したり、反対に支払いへと転ずる可能性があります。

運用期間中のスワップポイント合計 1,146,163 円
2年後のロスカットまでの値幅
 4.058円
2年後のロスカットレート 0.000円
※実際のロスカットまでの値幅は4.16円程度ですが、この場合はトルコリラ/円のレートが0円を割り込むことになるため、値幅は運用開始時のレートを採用しています。

では、レバレッジ5倍になるとどのような変化があるのか、見ていきましょう。

レバレッジ5倍で2年間トルコリラ/円を運用した場合

レバレッジ5倍のケースです。レバレッジ1倍、2倍に比べると、ロスカットまでの値幅はぐっと狭まり、0.60円程度になります。
現在のレート水準から考えると、トルコリラ/円のレートが3.40円程度まで下がったときにロスカットされるということになります。
これを「ロスカットまで0.60円も値幅がある」「ロスカットまで0.60円しか値幅がない」と感じ方は人それぞれなのかもしれませんが…

取引数量 123.2 万トルコリラ
運用開始時点の必要保証金額 246,400 円
運用開始時点のロスカットまでの値幅 0.612円
運用開始時点のロスカットレート 3.446円

そしてこちらが、2年後です。
スワップポイントの金額はレバレッジ1倍、2倍と比べ物にならないほど溜まっています。そのお陰でロスカットまでの値幅も2.90円程度まで広がりました。
「ロスカットの危険性が少なくなるのであればレバレッジ5倍でFX運用します!」と、欲が出てきそうですが、ちょっと待って下さい。たしかに2年後はスワップポイントがかなり溜まっているため、それによりロスカットになる可能性は低くなるものの、そこまで積みあげる前に、急激な相場変動により、ロスカットされてしまうかもしれません。
※現時点でスワップポイントを受け取れても、通貨ペアを構成する両通貨の金利差が縮小または逆転した場合には、その受け取り金額が縮小したり、反対に支払いへと転ずる可能性があります。

運用期間中のスワップポイント合計 2,870,067 円
2年後のロスカットまでの値幅
 2.942円
2年後のロスカットレート 1.116円

まとめ

今回の検証から導きだされた結果は、レバレッジ1倍であれば、ロスカットはよほどの予期せぬことが起こらない限りはその可能性はほぼなさそうです。特に中長期でFX投資をされる場合には、レバレッジは抑えたほうが安全ですが、中には「投資効率が悪くなるのでは?」と気にされる方もいらっしゃるでしょう。
「レバレッジは何倍がいい」と推奨も断言もできませんが、レバレッジの魅力を最大限に活かしつつ、FX運用をするならば、レバレッジ2倍程度がちょうどいいのかもしれません。
ただ、繰り返しですが、投資には絶対はありません。長期投資をすると、スワップポイントは積みあがっていきますが、過去の事例からもわかるように、突発的に大きく動く可能性や、現時点でスワップポイントを受け取れても、通貨ペアを構成する両通貨の金利差が縮小または逆転した場合には、その受け取り金額が縮小したり、反対に支払いへと転ずる可能性があります。そこを念頭に入れつつ、FXライフを楽しんでください。

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