ドル円、一時150円割れ…日銀の利上げペースを巡り明日の日本1月CPIを警戒
欧米時間のドル/円予想レンジ：150.500-152.000円
東京市場のドル/円は、151円を割り込む展開。日銀の利上げ観測などを背景に円買いが先行すると2月安値150.92円を下抜けました。安値を更新したことで損失確定売りが出たと見られ、午後には150.10円台まで下落しています。また、その後も流れは続き昨年12月9日以来の安値となる149.94円前後まで下値を切り下げました。
足元では日銀の早期利上げ観測から円買いに振れやすい地合いとなっています。今後の利上げペースを探る上で明日の日本1月消費者物価指数（CPI）の結果が注目されますが、その1月CPIが上振れ予想とあってドル/円の上値は重そうです。そうした中で、今夜は米新規失業保険申請件数が発表されます。仮に米労働市場の軟化を意識させる結果となれば再び149円台へ差し込む可能性もあるため注目しましょう。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、2月安値150.92円前後を明確に下抜けたことで売り圧力が強まると一時150円を割り込んでいます。RSIが30に接近していることからも下落優位な状況と見れます。終値で150円を下抜けていた場合は昨年12月安値148.60円台を視野に入れた展開となりそうです。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
2/20（木）
22:00 マクルーフ・アイルランド中銀総裁講演
22:30 米2月フィラデルフィア連銀製造業景気指数
22:30☆米新規失業保険申請件数
23:35 グールズビー米シカゴ連銀総裁講演
24:00 米1月景気先行指数
24:00 ユーロ圏2月消費者信頼感・速報値
25:00 ナーゲル独連銀総裁講演
26:00 EIA週間原油在庫統計
26:05 ムサレム米セントルイス連銀総裁講演
28:30 バーFRB副議長講演
30:45 NZ1月貿易収支
2/21（金）
07:00 クーグラーFRB理事講演
08:30☆日本1月消費者物価指数
10:15☆植田日銀総裁、衆院予算委員会に出席
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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