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最新動画は【外為マーケットビュー】で公開しています。
トランプ大統領とプーチン大統領による「ウクライナ侵攻」和平協議の報道がユーロを押し上げた【外為マーケットビュー】
動画配信期：公開日から2週間
外為市場に長年携わってきたコメンテータが、その日の相場見通しや今後のマーケット展望を解説します。
目次
0:00 米CPI解説
5:15 ユーロ上昇の理由
6:15 米国株、日経平均解説
8:42 エミンユルマズ氏・佐々木融氏セミナーダイジェスト
市場予想動画の要約・まとめ
CPIの結果が市場を揺さぶる
昨日発表された米国のCPIは市場予想を上回る結果となりました。総合指数は前年比3.0%へと上昇し、これは2023年6月以来の高水準です。特筆すべきは、9月以降徐々に上昇傾向を示していた指数が、2.4%から3.0%まで上昇したことです。コア指数も3.2%から3.3%へと上昇し、インフレ圧力の持続を示唆しています。
詳細な価格動向
物価上昇の内訳を見ると、以下の項目が目立ちます：
食料品：前月比0.3%から0.4%へ上昇（特に卵価格が15.2%急騰）
住宅費（シェルター）：0.3%から0.4%へ上昇
自動車関連：中古車価格が0.8%から2.2%へ上昇、自動車保険も2%上昇
この背景には、鳥インフルエンザによる卵不足や、トランプ政権の関税政策の影響、そして年初の企業による値上げの影響が指摘されています。
為替市場の反応
ドル円相場は大きく反応し、151円台から153円台後半まで上昇しました。特にCPI発表直後は急激な円安ドル高の展開となりました。一方、ユーロ市場では、トランプ大統領とプーチン大統領の電話会談でウクライナ和平協議に関する報道が伝わり、ユーロ全面高の展開となりました。ユーロ円は161円台まで上昇しています。
株式市場への影響
米国株式市場は、CPIの結果で一時的に大きく下落しましたが、その後持ち直す展開となりました：
ダウ平均：44,500ドル付近から下落後、44,400ドル台まで回復
S&P500：6,000ポイントを割り込む場面もありましたが、6,050ポイント台まで回復
特筆すべきは日経平均株価の動きで、米国株安にもかかわらず、円安を好感して39,200円台まで上昇。2月に入って形成されていた39,200-300円のレンジ上限に到達しています。
今後の展望
市場は以下の要因に注目しています：
本日発表予定の米PPI（生産者物価指数）
明日の米小売売上高
中東情勢とウクライナ情勢の展開
特にインフレ指標の強さを受けて、FRBの利下げ期待が後退している点は重要です。パウエルFRB議長も議会証言で「利下げを急がない」姿勢を示しており、金融政策の転換時期についての不確実性が高まっています。
長期金利は、10年債が4.537%から4.626%へ、2年債も4.29%から4.35%へと上昇しており、当面は金利動向とグローバルな地政学リスクが市場の方向性を左右すると考えられます。
ユーロ相場の急騰：地政学的リスク緩和への期待から
米CPIの発表直後、ユーロドルは1.038付近から1.0317まで下落しましたが、その後急反発の展開となりました。この急激な上昇の背景には、トランプ大統領とプーチン大統領の電話会談に関するニュースが影響していると考えられます。約1時間半に及んだとされる会談では、ウクライナ和平協議の開始について同意があったとの報道が伝わりました。
この地政学的リスクの緩和期待を受けて、ユーロは主要通貨に対して全面高の展開となりました：
- ユーロ/円：160.96まで上昇
- ユーロ/豪ドル：上昇
- ユーロ/ポンド：上昇
ただし、ウクライナ抜きでの和平協議の開始という点については、市場では慎重な見方も出ています。それでもなお、この地政学的リスクの緩和期待が、ユーロの急騰を支える要因となりました。
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YEN蔵 氏株式会社ADVANCE代表取締役 米系のシティバンク、英系のスタンダード・チャータード銀行で、20年以上にわたり、為替ディーラーとして活躍。現在は投資情報配信を主業務とする株式会社ADVANCE代表取締役。ドル、ユーロなどメジャー通貨のみならず、アジア通貨をはじめとするエマージング通貨でのディーリングについても造詣が深い。また、海外のトレーダー、ファンド関係者との親交も深い。YouTubeなどで個人投資家に対して為替に関する情報を発信しており､人気を博している｡
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