このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
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議事録で大幅利下げの可能性を示唆 今後はトランプ注視へ
メキシコ中銀は先週9日、政策金利を10.25%から10.00%に引き下げた昨年12月の金融政策決定会合の議事録を公表。「ディスインフレ(物価鈍化)の進展を踏まえ、慎重な姿勢は維持しつつも、一部の会合ではより大幅な金利の下方調整が検討される可能性がある」とあらためて表明した。5人の理事会メンバーのうち3人が25bp(0.25%ポイント)を超える大幅利下げの議論を支持したこともわかった。ただし、メキシコ中銀は12月声明でトランプ次期米大統領の追加関税を見通しに対する不透明要因に挙げた上で、米国とメキシコの双方にとってインフレ圧力になり得るとの見方を示している。現時点では次回会合で50bpの大幅利下げに動くかどうかについても不透明と言わざるを得ないだろう。なお、トランプ氏の米大統領就任は今月20日、メキシコ中銀の次回会合は2月6日に予定されている。
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神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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