来週のドル円関連重要イベント
12月2日(月)からの一週間、ドル円関連の重要イベントは次のものが予定されています。
12/2(月):
【アメリカ】11月製造業購買担当者景気指数(PMI、改定値)
【アメリカ】11月ISM製造業景況指数
12/3(火):
【アメリカ】10月雇用動態調査(JOLTS)求人件数
12/4(水):
【アメリカ】11月ADP雇用統計
【アメリカ】11月サービス部門購買担当者景気指数(PMI、改定値)
【アメリカ】11月総合購買担当者景気指数(PMI、改定値)
【アメリカ】11月ISM非製造業景況指数(総合)
【アメリカ】10月製造業新規受注
【アメリカ】パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長、発言
【アメリカ】米地区連銀経済報告(ベージュブック)
12/5(木):
【アメリカ】10月貿易収支
【アメリカ】前週分新規失業保険申請件数、継続受給者数
12/6(金):
【アメリカ】11月雇用統計
【アメリカ】12月ミシガン大学消費者態度指数・速報値
特に注目度が高いのは2日(月)の米11月ISM製造業景況指数、4日(水)の米11月ADP雇用統計、米11月ISM非製造業景況指数、パウエルFRB議長発言、6日(金)の米雇用統計です。
2日(月)には米11月ISM製造業景況指数が発表されます。米ISM製造業景況指数は、全米の製造業約350社の購買担当者を対象として、受注や在庫などの状況についてアンケート調査を行ったものです。景気転換の先行指標として注目され、指数が50%を上回ると景気拡大、下回ると景気後退を示すとされます。4日に発表される米9月ISM非製造業景況指数は、非製造業を対象に同様の調査を行ったものです。
4日(水)には米11月ADP雇用統計が発表されます。ADP雇用統計はアメリカの大手給与計算代行業者であるADP社が同社のデータに基づいて民間企業における雇用者数の変化などを推計したものです。米労働省が発表する米国雇用統計の2日前に発表され、非農業部門雇用者数の先行指標として注目されます。
4日にはパウエルFRB議長の発言も予定されています。今月17日から開かれる米FOMCでFRBが利下げを行うとの見方が広がる中、パウエル議長の発言で金融政策を見通す手がかりが示されるか注目されます。
6日(金)には米雇用統計が発表されます。米雇用統計は米国の雇用情勢について米労働省が調査して毎月発表する指標で、最も注目度の高い経済指標の一つです。失業率、平均時給、非農業部門雇用者数などの項目があり、特に非農業部門雇用者数は米国の雇用情勢を見極める上で重要なデータとして世界中の市場参加者が注目します。
今週、トランプ次期米大統領がメキシコやカナダに25%の関税を課す考えを示したことで貿易摩擦への警戒感が広がり、ドル円は大きく下落しました。さらに日本の11月東京都区部消費者物価指数(CPI)が強い結果となったことで日銀の追加利上げ観測が強まり、円買いが加速してドル円は一時150円を割り込んで下落しました。
今月の金融政策決定会合で日銀は追加利上げ、米FRBは追加利下げに踏み切る可能性が意識される中、ドルを売って円が買われやすい状況となっており、米雇用統計などの来週の重要イベントを受けて金融政策をめぐる見通しがどのように変化するか注目されます。
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