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【見通し】ロンドン為替見通し=トランプ再選の影響を探る展開、ポンドは英金融イベント次第

本日のロンドン為替市場でも、米大統領選でトランプ氏が再選したことに対する影響を探りながらの取引か。ユーロドルは、独やユーロ圏の経済指標や複数の欧州金融当局者の講演内容も材料視される場面がありそうだ。ポンド絡みでは、英中銀・金融政策委員会(MPC)の結果公表やベイリー総裁の会見が注目される。

 5日の米選挙では、トランプ共和党候補が大統領に返り咲き、上院も共和党が過半数を獲得し、開票中の下院も共和党がリードしている。米政治は共和党支配が確実になりつつあるものの、複数の同党上院議員が新大統領に従わない可能性があるなかで、必ずしも新大統領の目指す政策が遂行できるとは限らない。

 とはいえ貿易では、トランプ氏が関税引き上げなどで欧州連合(EU)に対し圧力を強めることは十分に予想できる。EU側が言いなりになるとも思えず、来年1月の米新政権の誕生後(もしくはその前から)ギクシャクした米欧関係となりそうだ。今後、通貨ユーロにとっては買いづらい材料が目立つかもしれない。

 経済指標は9月独鉱工業生産や貿易収支、ユーロ圏からも同月小売売上高が発表予定だ。欧州中央銀行(ECB)専務理事の講演は、シュナーベル氏やエルダーソン氏、またチーフ・エコノミストでもあるレーン氏が予定されている。ほか、ギリシャやスペイン、そしてオランダの中銀総裁も発言する見込み。

 英中銀は本日、昨日のMPC投票結果と議事要旨を公表する。政策金利については現行5.00%から4.75%に引き下げが大方の見込み。ポイントはベイリー英中銀総裁を含めた投票行動。9名中、複数名が据え置きを支持するとの予想もある。

 なお英政策金利の先行きについて、先日の英政府予算案を受けて市場は12月据え置きを織り込む動きが急速に高まった。来月会合から来年に向けて英中銀はどのように考えているのか、金利発表後に予定されているベイリー総裁の会見内容が注目される。

想定レンジ上限
・ユーロドル、日足一目均衡表・転換線1.0810ドル
・ポンドドル、21日移動平均線1.2984ドル

想定レンジ下限
・ユーロドル、4月16日安値1.0601ドル
・ポンドドル、8月9日安値1.2726ドル


(小針)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ