今週の注目通貨ペア・銘柄はこれだ！
■ ドル/円 すかさず切り返したところを見ると・・・
先週は、月曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。週央までは高値圏で値を保っていましたが木曜日の陰線の出現で一転上値の重い展開へ、そのまま調整局面入りかと思いきや、金曜日は陽線で木曜日の陰線の大半を埋めてしまい、下がったところでは売り方の買い戻し意向が強いことを確認できた流れとなっています。上がれば買わない、下がれば買うということなのでしょうか、やや方向感を見出すことが難しくなっています。
移動平均線は、長期が下落する一方で短期・中期が上昇しています。実体線は短期の移動平均線を境に上下動を繰り返していますが、やはり先週の終値ベースで高いレベルを維持していることは評価の対象とする必要があるように思います。また、実体線が値を保つことで長期の移動平均線の下落ペースも徐々に鈍くなってきている点は注目に値しますね。
今週は、気持ち買い先行スタンスで臨みたいところです。やはり、先週木曜日の下落に対して金曜日の陽線ですかさず切り返したところを見ると、大きな下落リスクは少ないのではないかと思われるからです。MACDがデッドクロス形成寸前という点は気がかりではありますが、だからと言って積極的に売りスタンスを取る理由は見当たりません。上値追いの動きに期待できる局面と考えてよいと思います。
その他 通貨ペア・銘柄分析
■ ユーロ/円 何とも難しいが、売りは時期早々か・・・
先週は、月曜日に安値を付け、木曜日に高値を付ける展開でした。このところドル円に遅れる展開を顕著に見せていたユーロ円ですが、先週は週央にかけて高値を付け、徐々にドル円に代わって対円の円安局面に向かう先導役を務める形となりつつあります。木曜日の陰線に対して金曜日も陽線で戻して引けていますし、先週後半に大きな調整局面を迎えなかったこと自体がユーロ円のしっかりさを象徴しているような気がしています。
今週は、ドル円と同様、気持ち買い先行スタンスで臨みたい感じがしています。ただ、野放図に買うとかそういうことではなく、やはり先週の戻り高値を超えることが見込まれそうな形になってから、より高いところを買う方がリスクは小さいような気がしています。実体線が下押しするとMACDのデッドクロスの可能性も高まりますし、安易な押し目買いは禁物かもしれませんね。
■ ポンド/円 戻りの鈍さは否定しがたいか・・・
先週は、水曜日に高値を付け、木曜日に安値を付ける展開でした。対円の通貨ペアの中では、木曜日の陰線の威力が一番大きな通貨ペアがポンド円と言えると思います。そして、このまま調整局面入りする可能性が高いような気がしたのですが、金曜日は一転、陽線で大きく戻しています。この動きを見る限りにおいて、売り方の買い戻し意向が小さくないという判断をせざるを得ないように思います。
今週は、少し様子を見てみたい感じがします。確かに、先週木曜日の陰線に対して金曜日の陽線で大きく戻した点は評価に値しますが、先週の高値からの乖離で見ると2円以上の距離を残していて、ドル円やユーロ円と比較すると出遅れ感は否めません。MACDのデッドクロスについても、あまり気にする必要はないかもしれませんが、やはり対円で買いを選択するのであればポンド円よりもドル円・ユーロ円の方が選好されるような気がしています。
■ オージー/円 慎重に様子を見たいところ・・・
先週は、月曜日に高値を付け、木曜日に安値を付ける展開でした。週間を通じた上下の値幅は2円に届かず、やや小動きといった印象を受ける1週間でした。また、他の対円の通貨ペアが週央にかけて上値を窺う動きを見せたのに対してオージー円は全く盛り上がりに欠け、木曜日の陰線で下押しした後も大きな戻りを見せずに越週となっています。
今週は、少し様子を見てみたい感じがします。上値の重さが目立つ動きとなっていますので対円の通貨ペアで買いでインするのであればオージー円以外に選択肢がありますから、そちらを選択すればよい話、一方、売りでインするほどの明確な理由は存在しません。独自要因で大きく売られるのなら話は別、先週の安値を切ってくるようであれば打診売りの余地はありかもしれませんが、基本は様子を見てみるのが賢明のような気がします。
■ ユーロ/ドル 戻りは着実に抑えられるのかも・・・
先週は、火曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。先々週の終値形成のレベルがそれほど高くなかったことから下値不安も予想された1週間でしたが、火曜日の下ヒゲの形成でとりあえず買い方が難を逃れた後は上伸の動きに転じました。ただ、金曜日に週間の高値を付けた後は比較的大きな陰線が出現していて、やや上値の重さを感じさせる雰囲気での越週となっています。
今週は、少し様子を見てみたい感じがしています。先週前半の動きを見ると、下値をどんどん叩く雰囲気でもなさそうですが、先週金曜日の上ヒゲを伴った陰線の出現を見ると 野放図に買い進むわけにもいかないと言ったところではないでしょうか。ボリンジャーバンドの幅が縮小していることでボラティリティの低下も見られますし、あまり大きな動きに発展する印象を受けるチャートではなさそうです。
■ 金スポット 上昇一服も売りは時期尚早か・・・
先週は、週初から上値追いの動きを見せ、週央に高値を付ける展開となりました。木曜日・金曜日は連続陰線の出現ということで上昇一服、久しぶりに実体線が短期の移動平均線水準を下回っての越週となっています。MACDもデッドクロスを形成、実体線もやや下向きのプレッシャーがかかりつつありますが、一方、チャートが売りに転じたと判断するには材料がまだ足りないような気がします。
今週は、少しスタンスを幅広に、下値を確認するような形で推移を見てみたい感じがします。ダラダラと下落が続くようだとなかなか買いにくい展開が続きそうですが、しっかりと下値を確認した後で戻りを見せるようなら、買いでインできる場面もあるような気がします。特に、先週木曜日の陰線を一気に回復するような場合には、再び史上最高値の更新が狙えることになりますので、そういう局面では素直に買いで付いていきたい感じがしています。
今週のチャートリーディング ～相場の強さ～
本レポートは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。また、本レポートに記載された意見や予測等は、今後予告なしに変更されることがございます。なお、本レポートにより利用者の皆様に生じたいかなる損害についても、株式会社チャートリーディングならびに株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承願います。
