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【見通し】ロンドン為替見通し=前半は日銀総裁会見、その後はユーロ圏インフレ指標を確認

本日のロンドン為替市場では、前半は日銀の金融イベントを受けた円相場の動きが主流になるだろう。その後はユーロ圏インフレ指標や欧州金融当局者の発言を確かめながら、欧州午後(ニューヨーク序盤)の米インフレ指標を待つ展開か。

 日銀は昨日から本日まで開いた金融政策決定会合で、市場予想通り政策金利の据え置きを決定した。注目された展望レポートでは、2024年度の消費者物価指数(CPI、除く生鮮食品)見通しを2.5%で前回7月から横ばい、25年度については1.9%と前回から引き下げたものの、リスクとしては上振れとした。声明では追加利上げに含みを持たせた文言が材料視され、153円割れまで円高に振れた。

 この後15時30分からは植田日銀総裁の定例記者会見が行われる。衆院選での与党敗北を受けて政局の先行きが見定まらないなか、日銀の追加利上げが来年以降に先延ばしされるとの見方が広まりつつある。植田総裁がどの程度まで政治の影響を考えているか、記者との質疑応答で次の一手につながるヒントを探ることになりそうだ。

 日本時間19時には10月ユーロ圏消費者物価指数(HICP)速報値が発表される。前年比総合は予想1.9%と9月改定値で下方修正された1.7%から加速見込み。しかしながら、欧州中央銀行(ECB)のインフレ目標2%を下回ったままではある。その辺りをエスクリバ・スペイン中銀総裁やクノット・オランダ中銀総裁がどのように捉えているか、その後の講演で確かめたい。

 また昨日、荒い値動きとなったポンド絡みにも目を向けておきたい。予算責任局(OBR)によるインフレ目標の上方修正でポンド買いが進む場面はあったものの、上値は重い印象だ。来週の英中銀金融政策委員会(MPC)では、0.25%利下げ決定が依然として基本路線と短期金利市場は見ているもよう。

想定レンジ上限
・ユーロ円、7月30日高値167.95円
・ユーロドル、14日高値1.0942ドル
・ポンドドル、18日高値1.3071ドル

想定レンジ還元
・ユーロ円、29日安値165.16円
・ユーロドル、24日安値1.0761ドル
・ポンドドル、8月16日安値1.2852ドル


(小針)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ