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【見通し】株式明日の戦略-選挙結果を消化して大幅高、下振れリスクの後退につながるか

28日の日経平均は大幅反発。終値は691円高の38605円。日曜27日に投開票が実施された衆院選では、自公で過半数割れと政権与党に非常に厳しい結果となった。これを受けて、寄り付きは150円近い下落。しかし、その寄り付きを安値にすぐにプラス転換すると、上方向に勢いがついた。衆院選を警戒して先週大きく下げていたこともあり、悪材料出尽くしとの見方が強まった。序盤で一気に水準を切り上げた後、中盤は高値圏をキープし、終盤にかけて再び上を試す展開。後場には800円超上昇して38700円台に乗せる場面もあり、ほぼ高値圏で取引を終えた。好地合いの中、グロース250指数が3.5%高と目を見張る上昇となった。

 東証プライムの売買代金は概算で3兆8800億円。業種別では輸送用機器、医薬品、海運などが上昇した一方、鉱業、化学、石油・石炭などが下落した。上方修正を発表したファナックが大幅上昇。半面、下方修正を発表した東京製鉄が急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1504/値下がり123。ディスコ、レーザーテック、アドバンテストなど半導体株が軒並み大幅高。トヨタ、ホンダ、日産自動車など自動車株の多くが強く買われた。決算が好感された中外製薬が2桁の上昇率となってプライムの値上がり率トップ。グロース市場では多くの銘柄が値幅を伴った上昇となる中、タイミーが商いを伴って14.9%高と急騰した。株主優待の導入を発表したNo.1は、買いが殺到してストップ高比例配分となった。

 一方、自民惨敗で石破首相の求心力低下が意識されたか、三菱重工、川崎重工、IHIの防衛大手3社がそろって逆行安。CEOの辞任を発表したオリンパスが急落した。信越化学は決算が好感されず2.9%安。INPEX、出光興産、コスモエネルギーなど原油との連動性が高い銘柄の多くが売りに押された。

 本日、グロース市場に新規上場したHmcommは、初値は公開価格を大きく上回ったものの、終値は初値を大きく下回った。

 日経平均は691円高と大幅上昇。安く始まったにもかかわらず、寄り付きを安値に切り返した。当然ながらローソク足では陽線を形成し、実体部分も長かった。自民党の獲得議席大幅減で石破首相の責任問題も浮上してくるが、株式市場ではそのことはリスクとして捉えられていないかもしれない。政治の世界では大きな変化が出てくる可能性があるが、与党と野党が緊張感を持って前に進んでいくことができれば、国民と政治との距離が近くなることで日本全体にプラスの影響が出てくることも期待できる。政治イベントを材料とした売りは一巡したようにも見える。

 日本株に関しては、きょうの動きが良かったことで、目先は売りを仕掛けづらくなった。日経平均は23日まで11営業日連続で陰線を形成しただけに、あす以降は陽線が増えてくるかどうかが注目される。連続陽線になるかどうかはともかく、異様に場中が弱い状態が解消されれば、下振れへの警戒が和らぐことで買いが入りやすくなるだろう。10月に入って下げ基調が続いていたグロース250指数もきょうの動きは強かった。同指数に底打ち感が出てくるかどうかにも注目しておきたい。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ