個人投資家として活躍するひろぴー氏が、独自の最新マーケット分析を毎週公開します。現在のFXマーケットを取り巻く情報の整理をする際、また短期間の FXトレード戦略を考える際に、お役立てください。
作成日時:2024年10月16日14時
執筆:CXRエンジニアリング株式会社 代表取締役 ひろぴー
衆議院選挙中はドル/円も日経平均も上昇しやすいというアノマリーがありますが、現在のドル/円はそのような値動きです。
理由としては選挙活動の公演中に金融緩和や財政出動を高らかに宣言することが多いため、ドル/円上昇、株式市場上昇に結びつきやすいのでしょう。
選挙までまだ2週間弱ありますので、今週後半から来週にかけても買い相場が続くかもしれません。
また昨日はオランダに本社を置く半導体装置メーカーのASMLの業績が急激に悪化し、AI株中心に崩れました。エヌビディアは138ドルから一時128ドルまで値を下げる局面もあり、リスクオフと隣り合わせの相場は続きそうです。
しかし今年前半のドル/円の値動きに関しては『リスクオフ=円買い』は限定的な値動きの繰り返しでした。よって、1-2円程度の下落が発生するたびに、そこが毎度買い場になるパターンを今後も予想しています。
よって、ところどころ出てくる悪材料で円高に振れたタイミングは拾っていこうと考えております。
ドル/円、151.30円以上を目先ターゲットに
出所:TradingView
ドル/円日足チャートです。152円の重要レジスタンスラインまであと3円程度です。日本は政策金利引き上げる、引き上げないで議論が横一線ですが、徐々に利上げ材料も織り込みだと考えます。ですので、反応もあまりしなくなってきました。
そうこうしているうちに、米国の利下げペース鈍化論まで出てきており、ドル/円は年末にかけて上昇方向と見ています。
リスクオフ材料にところどころ下落する局面が買い場ではないでしょうか。
そのほか、SMA200は151.30円付近に推移しており、151.30-152.00円ゾーンが目先レジスタンスとして意識される価格帯だと考えます。4時間足に時間軸を落とします。
ドル/円、このタイミングが重なるとより確度が上がる
出所:TradingView
ドル/円4時間足です。 天井圏で並行チャネルレンジを形成中です。下限ラインは148円台前半で今週後半は推移しそうですので、買いを狙うならばこの水準からのエントリーではないでしょうか。
またRCI7(赤)とRCI9(緑)がゴールデンクロスするタイミングも重なるとより確度が上がります。
並行チャネルレンジ下限ライン付近でこの現象が起こることに期待しながら定期的にチャートチェックしておくと良いでしょう。4時間足ですので、確認は1日4回程度で十分だと思います。
ポンド/ドル、トレンドライン方向に徐々に下落か?
出所:TradingView
続いて、ポンド/ドル日足チャートです。
現在は1.30-1.31ドルのレンジが長らく続いていますが、英国のインフレ率低下待ち、および米国利下げペース鈍化期待を含めてショートトレードを狙っています。そういった意味では本日の英国CPIには期待しております。
今年は1.34ドル台まで上昇しておりましたが、10月から崩れてきました。
目先トレンドラインまで下落後、最終的に下方向に抜けてくるのではないかと期待して、売りトレードを継続していこうと考えております。
目先ターゲットは1.28ドル付近です。ここはSMA200が推移しているポイントですので、一度はサポートされるでしょう。
個人的には目先ドルが単体で強くなるフェーズがあると思い、今月から来月にかけてはドルストレート中心にトレードを回していこうと考えております。
【ひろぴー氏出演動画】
FX&Cryptoトレーダー、業界ニックネームは「ひろぴー」。ラジオ日経パーソナリティ、FX会社や仮想通貨取引所のコラムニストとして活動の場は多岐に渡る。自らのトレーディングノウハウから、ユーザビリティの高いインターフェース総監督を担う。FX会社や金融プラットフォーム開発エンジニアリング企業、仮想通貨取引所へのコンサルティング業が主。 2019年7月より TradingView Japan の Marketing Director に就任。
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