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来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「注目の豪雇用統計!RBAの利下げ期待に繋がるか?」ハロンズ FX 2024/10/12

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執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
X(Twitter):@gaitamesk_naka
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今週の振り返り

今週の豪ドル/円は101.12円前後で週初を迎えました。週末に懸念されたイスラエルによるイランへの攻撃は実施されなかったものの、中東情勢を巡る不安がくすぶっており、豪ドル/円は徐々に上値を切り下げる展開になりました。8日には大型連休明けの中国勢が市場に復帰。連休前に中国当局が矢継ぎ早に景気刺激策を発表しており、市場は連休明けにも追加の財政刺激策が発表されると期待していましたが、市場の期待を裏切る形となりました。その結果、大幅高で始まった上海株が上げ幅を縮小し、豪ドル/円は99.09円前後まで下落する場面も見られました。ただ、中国の財務相が12日に財政政策の強化について記者会見を行うと伝わったことで、豪ドルは下支えされました。
ニュージーランド(NZ)ドル/円は91.59円前後で週初を迎えました。豪ドル/円と同様に8日には中国の追加財政刺激策が発表されなかったことで90.12円前後まで下落しました。その後、91円台まで戻す場面も見られましたが、9日にはNZ準備銀行(RBNZ)が50bp(0.50%ポイント)の利下げを実施。市場がこの大幅利下げを完全に織り込み切れていなかったことから90.10円前後まで下落。その後、12日に行われる中国財務相の会見への期待から再び91円台を回復する場面がみられましたが、90円台を中心とした動きとなりました(執筆時)。

豪雇用統計が弱くてもRBAの利下げはまだ先?

10月8日に公表された9月のRBA議事録に「現在の金利水準がインフレと労働市場へのリスクを最もバランスよく保っているという評価を変えるほど、前回会合(8月)から変化はなかった」と記してありました。豪州の雇用者数は4月以降4カ月連続で3万人以上増加しています。雇用者数の内訳をみると、8月は正規雇用者数が減少に転じましたが、非常勤雇用者数は大幅に増加していました。内容はともかく、雇用が大幅に増加しているという事実に変わりはありません。失業率は4.2%と2021年12月以降では一番高い状況ではありますが、これは労働参加率が2カ月連続で過去最高の67.1%を記録していることも一因です。総じてみると、豪労働市場は強い状況が続いていると言えます。17日には豪9月雇用統計が発表されます。仮に雇用者数変化が大幅に減少するなど弱い結果となった場合、市場は「RBAの利下げ開始時期が近づいた」と受け止めて、豪ドル売りで反応することになりそうです。ただ、個人的にはRBAが直ちに利下げに動かなければならない状態へ簡単には陥らないと考えています。RBAが利下げを開始するには、次の四半期消費者物価指数(CPI、10月30日発表)や四半期賃金指数(WPI、11月13日発表)がしっかり鈍化を示していることを確認してからになるのではないでしょうか。

NZはついにRBNZの目標レンジ入り?

9日にRBNZは50bp(0.50%ポイント)の利下げを実施し、今後についてはデータ次第としています。来週は16日にNZ7-9月期CPIが発表されます。執筆時ではまだ市場予想は出ていません。ただ、8月に公表された金融政策報告の中でRBNZは7-9月期CPIは4-6月期の前年比+3.3%から+2.3%へ鈍化すると予想しています。RBNZのインフレ目標は中期的に1~3%のレンジ内に抑えることです。そのため、RBNZの予想通りとなれば、RBNZの目標レンジ内に収まることになります。忘れてはいけないのはNZ経済はかなり減速していることです。市場では、RBNZが「データ次第」という姿勢をとっているにもかかわらず、次回(11月27日)会合で追加の50bp利下げを完全に織り込んでいます。それどころか、75bp利下げを2割弱織り込んでいます。仮にNZ7-9月期CPIが市場予想を下回った場合には、75bp利下げの織り込みが急速に進むことも考えられますので要注意です。

週末の中国財政相会見に注意!

13日には中国9月CPIと同PPI、18日に中国7-9月期国内総生産(GDP)や9月小売売上高、9月鉱工業生産などが発表されます。これらは重要経済指標ですが、現時点では市場の動きは不透明です。「12日の10時(日本時間11時)に中国財政相が景気下支えに向けた財政政策の強化策を紹介する」と報道されています。大手の金融機関は2兆元(約42兆円)もしくはそれ以上の規模の刺激策になると予想しています。この財政政策が期待以上のものであれば、来週発表される中国の一連の経済指標の結果については「過去のもの」といった見方から、為替相場に大きな影響を与えるには至らないのではないかとみています。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は200日移動平均線付近での動きが続いています。8月初旬の安値と9月中旬の安値でダブルボトムが完成し、9月初旬の高値を上抜けたことでネックラインを抜けたとも受け止めることが出来ます。ネックラインだった99.86円前後を終値でキープできるかどうかが今後も注目となります。目先の上値目途は101.30円前後です。この水準は10月3,4,7日の高値のほか、7月高値と8月安値を結んだフィボナッチリトレースメントの半値戻しの水準でもあります(8月5日の長い下ヒゲは考慮しない)。その上の水準では同フィボナッチ61.8%戻しの103.25円前後が目途となりそうです。
一方で下値ですが、執筆時には日足一目均衡表の雲上限や同転換線がサポートとして機能しています。また、前述したネックラインも同水準にあるので引き続きサポートとして意識されそうです。その下の水準では週足一目均衡表雲上限(99.09円前後)がサポートとなりそうです。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表、200日移動平均線】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:98.50-102.50、NZD/JPY:88.50-92.50

10/14週のイベント:

10/14 (月) 未定 中国 9月貿易収支
10/16 (水) 06:45 NZ 7-9月期四半期消費者物価(CPI)
10/17 (木) 09:30 豪 9月新規雇用者数
10/17 (木) 09:30 豪 9月失業率
10/18 (金) 11:00 中国 7-9月期四半期国内総生産(GDP)
10/18 (金) 11:00 中国 9月小売売上高
10/18 (金) 11:00 中国 9月鉱工業生産

一言コメント:

今週末は子供の運動会です。父兄参加の競技もあるため、私も参加します。このところ運動不足なので、しっかりと準備運動をしてけがをしないように気を付けたいと思います。

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中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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