今週の注目通貨ペア・銘柄はこれだ!
■ ドル/円 対円の通貨ペアの下落を先導するか・・・
先週は、月曜日に高値を付け、金曜日に安値を付ける展開でした。水曜日の下落は下ヒゲで跳ね返しましたが木曜日・金曜日と連続して陰線が出現し、水曜日の下ヒゲを完全に攻略することに成功しています。戻りらしい戻りを見せないばかりか、終値ベースで安値を更新しての越週となっていますので、買い方のポジションはかなり毀損していると考えてよいのではないでしょうか。
移動平均線は、3本とも下落しました。長期の移動平均線の下落幅は1円と、かなり大きな下落に発展しています。また、実体線は短期の移動平均線の下側で推移する時間帯が圧倒的に長く、買い方は戻り売り姿勢を強め、下落局面では投げを持ち込んでいる様子がチャートからも見て取れます。MACDもゼロラインの下側で横這うような動き、買い方にとってかなり厳しい状況と言えそうです。
今週は、売り先行スタンスで臨まざるを得ないと思います。8月5日の下ヒゲも攻略されてしまい、直近は買い方が投げなければいけないという課題だけが残されているような状況ですし、レベル感を基にした押し目買いはワークしないと考えるべきでしょう。買いでインするのであれば、底打ちから反転をしっかり確認した後でも十分遅くないと考えるべき局面だと思います。
その他 通貨ペア・銘柄分析
■ ユーロ/円 下値追いの可能性が高いと考えるべき・・・
先週は、月曜日に高値を付け、水曜日に安値を付ける展開でした。水曜日の下落を下ヒゲの形成で跳ね返し、週末にかけての下落も何とか水曜日の下ヒゲの範囲内で収まっています。また、実体線も8月5日の下ヒゲの範囲内の動きということで、ドル円と比較すると悪いなりに何とか踏ん張っているという感じがします。ただ、客観的にチャートを見ると、とても買えないという状況に変わりはありません。
今週は、売り先行スタンスで臨まざるを得ないと思います。チャート的に買いを示すものがなく、MACDもゼロラインの下側でデッドクロスを形成した後に下落基調を継続していて、買い方の投げを誘うような動きを見せています。8月5日の下ヒゲが目先のサポートと考えられますが、ドル円はすでにこのレベルを下回っていることを考えると大きな期待は持てません。チャートに忠実に考え、逆張りで買いでインすることのないように心がけたいところです。
■ ポンド/円 安易な押し目買いは禁物では・・・
先週は、月曜日に高値を付け、水曜日に安値を付ける展開でした。水曜日の下値追いを下ヒゲで跳ね返し、週末にかけて再度水曜日の下ヒゲを攻めた点はユーロ円と同様ですが、下落の「程度」を考えるとチャート的にはユーロ円よりもかなりマシと判断できそうです。ただ、それはあくまで比較論の話であって、チャート上に買いを示すものがあるわけではなく、買い方にとって厳しい状況が続くことは否定できません。
今週は、売り先行スタンスで臨みたいところです。先週の動きを見ても反発らしい反発を見せる気配はなく、時間の経過とともに買い方が少しずつ投げるという展開が継続しています。値段が安いからという理由を買う理由にするのではなく、近い将来買い方が投げてくるハズという論理で売りでインする理由にしたいところですね。明確な下げ止まりの様相を見せるまでは、売り先行スタンス継続でよいような気がします。
■ オージー/円 下値模索の動きが続くか・・・
先週は、月曜日に高値を付け、水曜日に安値を付ける展開でした。チャートの形状は概ね他の対円の通貨ペアと同様で、水曜日の下落を下ヒゲで跳ね返し、週末にかけ再度安値を探る展開となっています。オージー円のチャートも他の対円の通貨ペアと同様、買いを示すものは全くありません。新規のポジションは売りでインせざるを得ない状況という認識は強く持っていたいところですね。
今週は、売り先行スタンスで臨まざるを得ないと考えます。実体線が過去の取引価格帯と比較して安値圏で安定的な推移を継続していることを考えると、時間の結果が買い方に有利に作用する可能性は高くないと考えてよいのではないでしょうか。チャートが明確に反発を示す展開になれば話は別ですが、とりあえず買い方の苦しいポジションを解消する流れが継続するような気がします。
■ ユーロ/ドル 方向感のない動きが続くか・・・
先週は、水曜日に安値を付け、金曜日に高値を付ける展開でした。先々週の金曜日に上ヒゲを伴った陰線が出現したことを受け、週初は下値追いの動きで始まりました。週央にかけて安値を形成しましたが木曜日の陽線で一気に反発、金曜日もそこそこ値を保っての越週となっています。下値追いの後に反発ということで、チャート的にはこれでニュートラルといったところでしょうか。
今週は、少し様子を見てみたい感じがします。先週後半の動きを見る限りでは大きな下値リスクはないような気もしますが、かと言って上側には先々週の金曜日の足形が控えています。一気に上値追いの動きを見せるようだと戻り売りに押される可能性が高いと思いますので、買い方にとってはじわじわと戻り高値を更新するシナリオの方が望ましいかもしれませんね。
■ 金スポット 上値追いの動きに期待したい・・・
先週は、週初は落ち着いた動きを見せていましたが、木曜日の陽線の出現で一気に8月下旬の戻り高値を更新、金曜日も上伸ということで売り方の買い戻しが続きました。8月中旬以降に形成していた取引レンジを一気に上抜きしてきましたので、新しい局面入り、売り方は上がっても下がっても買い戻さざるを得ない展開と考えてよさそうです。
今週は、買い先行スタンスで臨みたいところです。実体線の上伸に伴ってMACDもゴールデンクロスを形成、上値追いの局面でよくみられるダイバージェンシーの形成が確認できます。ただ、だからと言って売りでインする理由には全く当たらず、実体線が3本の移動平均線の上方に位置し、3本の移動平均線がいずれも上昇傾向を保っている以上は、買い先行スタンスを堅持せざるを得ないと思います。高値警戒感という言葉に惑わされることなく、上値追いを期待したいところですね。
今週のチャートリーディング ~相場の強さ~
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