米雇用統計直前の為替市場：円高傾向と今後のシナリオ分析【マット今井 実践トレードのつぼ】
収録日：2024/9/5
元邦銀ディーラーの今井雅人氏が現状の世界経済を詳細に分析し、今後の為替相場動向まで踏み込み見通しを示します。
時間がない方向け「ポイント要約」
目次
0:00 今回のダイジェスト
0:44 植田日銀総裁発言による急激な円高
1:33 金利差縮小と円売り戦略の限界
2:28 為替市場の新たな展望
3:13 米雇用統計の注目点
4:18 【PR】口座開設特別キャンペーン
動画要約・まとめ
植田日銀総裁発言による急激な円高
今週は米雇用統計を控え、もみ合いの展開が予想されていましたが、植田日銀総裁の発言により急激な円高が生じました。経済財政諮問会議で植田総裁は、物価が安定して上昇する場合には利上げを行う可能性を示唆しました。これは最近の円高を受けて慎重な姿勢を示していた発言とは異なり、市場が敏感に反応したものと考えられます。
金利差縮小と円売り戦略の限界
日本の金利は現状維持か若干の上昇が予想される一方、他国の金利は今後下降傾向にあると見られます。これにより金利差が縮小していく環境下では、金利差を狙った円売り戦略を積極的に行う投資家は減少すると予想されます。特に大手機関投資家やヘッジファンドは、このような戦略を取らなくなる可能性が高いです。
為替市場の新たな展望
円安方向への動きは、他国の景気やインフレが予想以上に強く、利下げが遅れるような状況にならない限り、困難になると考えられます。このため、投資戦略としては円売り中心のトレードから、レンジを想定したものや円買い、ドル円の戻り売りなどに重点を置く必要があるかもしれません。
米雇用統計の注目点
明日の米雇用統計は、先月の悪化を受けて特に注目されています。結果次第では市場が大きく動く可能性があり、ドル円で2円程度の変動も予想されます。予想と結果の乖離に注目する必要があります。
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株式会社マットキャピタルマネージメント 代表取締役今井雅人 氏
1962年生まれ、岐阜県下呂市出身。上智大学卒業後、1985年に三和銀行入行、1987年よりディーリングの世界に入る。1989年から5年間シカゴに赴任、その間多くの著名トレーダーと出会う。日本に戻ってからは為替部門に従事。2004年3月までＵＦＪ銀行の為替部門の統括次長兼チーフディーラーを勤めていたが、同年４月に独立。内外の投資家にも太いパイプを持ち、業界を代表するトレーダーとして活躍するが、2009年8月第45回衆議院選挙に立候補し、初当選。現在は、経済アナリスト活動など多忙な毎日を送る。元東京外為市場委員会委員、東京フォレックスクラブ理事歴任。株式会社マットキャピタルマネージメント代表取締役。
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