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南アフリカランド 月間為替予想「南アランド、対ドルで底堅い。米景気とFRB利下げの行方が重要に」FXレポート 2024年9月

 

南アフリカランド相場見通し

南アランド、対ドルで底堅い。米景気とFRB利下げの行方が重要に

南アフリカ・ランドの対ドル相場は、グローバルな為替市場におけるリスクセンチメント、そしてそれを大局的に反映して変動する安全通貨であるドルの名目実効為替レートと基本的に連動性が高い(第1図)。


第1図:南アフリカ・ランド対ドル相場とドル名目実効為替レート

8月に入り発表された7月分米雇用統計の下振れなどを受け、米景気減速への警戒と次回9月FOMCで利下げ開始との見方が強まり、ドルは再び下落基調に転じた。米個人消費関連指標などの底堅さから現状は米景気のソフトランディング期待は根強く、市場のリスク回避地合いが極端に強まることもなく、ドルの下落基調が続いている。ランドはこうした状況の恩恵を受けると共に、国内情勢も支援材料となり、底堅く推移中だ。5月29日の南アフリカ総選挙で誕生した国民統一政府(GNU)は、今のところ連立与党間で大きな対立などは発生していない。マーケット・フレンドリーとされる民主同盟(DA)の政権入りにより長年の構造問題に進展がみられるのではないかとの期待が、ビジネス界を中心に維持されているようだ。折しも国営電力会社エスコムによる8月23日付の報道発表によれば、同日時点で今年3月26日以来149日間に亘って大規模な計画停電は行われていないなど、ここへ来てこれまで続けられて来た電力不足問題への対応策が、徐々に効果を発揮しつつある可能性があることも、楽観的な見方の支援材料になっているようだ。ランドは年初来でみて、主要な通貨の中で対ドルで底堅く推移している通貨の1つとなっている(第2図)。


第2図:主要通貨の年初来対ドル上昇・下落率(8/27時点)

日銀次第では追加的な円キャリー取引の巻き戻しに注意が必要

今後もこうした国内情勢に変化が無いかと同時に、やはり米景気とFRBの利下げペースの行方が重要な材料となる。米景気のソフトランディングとFRBによる段階的な利下げの見通しが強まれば、ランドの支援材料となろう。また、日銀の追加利上げスタンスも、8月7日の内田副総裁による発言で市場によるタカ派化への警戒は緩和されたものの、今後の情報発信次第では、追加的な円キャリー取引の巻き戻しにつながり得るため、特にランドのような高金利通貨への影響には注意が必要だ。

南アフリカランド/円 週足チャート

南アフリカランド 特設サイト:
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チャート:
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店頭FX(外国為替保証金取引)における新興国通貨取引のリスクについて
当社取扱通貨のうち、いわゆる新興国通貨に分類されるトルコリラ・南アフリカランドおよびメキシコペソ(MXN)はインターバンク(銀行間為替市場)における流動性が主要国通貨に比べ相対的に低く、経済指標発表のみならず金融政策変更やその他政治的要因、さらには地政学的リスク等の要因による突発的な相場急変動が起こりやすい環境下にございます。また、こうした急変動時には実勢インターバンクレートのスプレッド(BidとAskの差)も平常時に比べ大幅に拡大する傾向にあり、その場合には当社でもやむなく提示スプレッドを一時的に拡大することがございます。あわせて、相場状況により「ダイレクトカバーの対象となる注文」の基準Lot数(最低数量)を一時的に変更する場合がございますので、あらかじめご承知おきくださいますようお願いいたします。これら新興国通貨のお取引、およびこれらを対象とするキャンペーンへのご参加に際しては、以上につきあらかじめご留意のうえ、ポジション保有時、特に法人会員様の高レバレッジ取引における口座管理には十分ご注意くださいますようお願い申し上げます。以上の新興国通貨それぞれのリスク、および直近時点でのリスクレポートにつきましては、こちらのページをご参照願います。
新興国通貨が高金利である理由について
新興国に分類される国々は概して政治リスクや財政リスクが先進国よりも高く、したがってその経済的信用度は相対的に低い水準にあります。こうした条件下では海外投資家の資金を呼び寄せられず、経済発展の支障となるため、金利を上げたり税金を安くしたりすることで、信用度の低さを補いうる投資環境を構築しようとします。そのため新興国通貨は一般に先進国通貨よりも高金利となる傾向にありますが、前述したように各種リスクが高い水準にあることから、長期的には先進国通貨に比べて価値が下がる(=通貨が下落する)条件を備えているともいえます。
 
橋本 将司氏 公益財団法人 国際通貨研究所 経済調査部 上席研究員
橋本 将司(はしもと・まさし)氏
慶應義塾大学卒業後、三菱UFJ銀行に入行。国際通貨研究所研究員、グローバルマーケットリサーチ・シニアアナリスト、経済調査室ニューヨーク駐在などを歴任し、グローバルな為替市場やマクロ経済に加え、米国金融業界や金融規制など幅広い分野の調査業務に従事。現在国際通貨研究所において、為替市場や主要国の金融政策・マクロ経済動向の分析を担当。理論的な観点からの為替市場分析を得意とする。
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