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【見通し】週間為替展望(ポンド/加ドル)-加ドル、中銀の声明に注目

◆相場全体としては週末の米雇用統計に注目
◆ポンド、主要国のなかでは利下げペースが鈍いとの見方が支え
◆加ドル、追加利下げが確実視されるなか中銀の声明内容に注目

予想レンジ
ポンド円 187.50-194.50円
加ドル円 105.50-109.50円

9月2日週の展望
 為替相場全体としては週末の米8月雇用統計が注目される。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のジャクソンホール会議での発言などを受けて、9月連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げはほぼ確実視されている。市場の目線は9月FOMCで利下げ幅が0.25%になるかそれとも0.50%になるかに向けられている。FRBの政策はインフレとの戦いから「雇用を守る」局面に変わりつつあり、雇用統計の結果はFRBの政策判断に一層影響を与えることになる。結果次第ではドル相場だけではなくドル円主導でクロス円も値幅を伴った動きが見込まれる。

 今週、ポンド独自の手がかりが乏しかったが、来週も英経済指標は8月製造業・サービス部門購買担当者景気(PMI)・改定値や8月建設業PMI程度で材料難。ドルや円相場に振らされる展開となりそうだ。イングランド銀行(英中銀、BOE)がFRBより先に利下げに踏み切ったが、追加利下げをめぐる不透明感が高く、主要国のなかで利下げペースは鈍いとの見方が強いことがポンドの下支えとなっている。ベイリーBOE総裁はジャクソンホール会議の講演で、「長期的な物価圧力は緩和しつつある」としながらも、「インフレが抑制されたと確信するにはまだ早い」と述べた。発言に対する市場の反応は、「追加利下げに慎重」と「追加利下げに前向き」との見方に分かれている。追加利下げの有無や時期は結局、今後のデータ次第ということになるだろう。

 加ドルは、来週のカナダ中銀(BOC)会合の声明内容に注目。BOCは6月会合で主要7カ国の先頭に立って利下げに踏み切り、7月会合で追加利下げを実施した。来週の会合では3会合連続で利下げを決断し、政策金利を4.25%に引き下げることが確実視されている。

 7月会合後に発表された経済指標では、7月雇用者数が予想を大幅に下回る0.28万人減、失業率は前月から横ばいの6.4%、BOCが注視する正規雇用の平均時給の伸びは5.2%と6月の5.6%から鈍化した。また、7月消費者物価指数(CPI)は前年比2.5%と予想と一致するも、伸びはコロナ禍を経て物価が上昇し始めた2021年3月以来の低水準となった。BOCは来週の会合を含め年内に3回の会合を残しているが、インフレ圧力が弱まりつつあることや労働市場の鈍化に対する懸念の高まりを受けて、短期金融市場では0.25%×3回の利下げを見込んでいる。声明内容でBOCの追加利下げへの積極性を見極めたい。

8月26日週の回顧
 先週末のパウエルFRB議長のハト派発言を背景としたドル売りの流れが先行し、ポンドドルは1.3260ドル台まで2022年3月以来の高値をつけたが、米4-6月期GDP・個人消費の上昇修正を受けてドルに買い戻しが入り1.31ドル半ばまで押し戻された。また、ドル/加ドルは1.34加ドル半ばで加ドル高が一服した。加6月週平均賃金は前年比3.99%と前回の4.11%(修正値)から伸びが鈍化したが反応は見られなかった。ポンド円は189円半ば、加ドル円は106円前半で下げ渋り、買い戻しが入るなどドル円同様に方向感は限られた。(了)


・提供 DZHフィナンシャルリサーチ