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【市場概況】東京為替見通し=中長期ファンドのドル円の売り根強い、氷見野副総裁講演・豪CPIに注目

昨日の海外市場でのドル円は、この日も円買い・ドル売りが入りやすい地合いとなり143.92円まで弱含んだ。米2年債の入札後に同利回りが低下幅を拡大したことも相場の重し。ユーロドルは1.1191ドルまで強含んだ。

 本日のドル円も上値は限定的か。7月末の米連邦公開市場委員会(FOMC)後からは、欧米の中長期ファンドを中心に米債買い、ドル売りに大きくシフトが変わっている。ドル円に関しては、昨日のように流動性が悪いこともあり、短期筋を中心にドルの買い戻しに動く局面はあるものの、9月のFOMCでの利下げは確実視され、10月以後の日銀の利上げの可能性も高まっていることで、上値は限定されるだろう。また、本邦の個人投資家を中心にアベノミクスから始まった円売り相場に慣れてしまっているために、いまだに円キャリーを仕掛けていることも上値を重くしている。本日の東京時間も本邦実需や個人投資家、短期筋の買いがドルを支える場面もあるだろうが、米国を中心とした中長期投資家のドル売り意欲が上値を抑えそうだ。
 
 本日は本邦からは主だった経済指標の発表が予定されていないが、氷見野日銀副総裁が山梨県で行われる金融経済懇談会に出席し、午後には記者会見が予定されていることで、副総裁の発言が注目される。これまで、植田日銀総裁、内田日銀副総裁などの発言で為替市場が動意づいたことで、氷見野副総裁の見解でも相場が振れることもありそうだ。なお、懇談会のあいさつ要旨は10時半に日銀のホームページで掲載される予定。

 ドル円以外では、本日は豪州から7月の消費者物価指数(CPI)が発表されることで、豪ドルの動きにも注目したい。豪州の月次のCPIが発表され始めたのは2022年後半からだが、徐々に精度が高まってきており、発表当初よりも市場の反応が敏感になっている。また、月次のトリム平均値に関しても、今年の5月分から発表されるようになっている。RBAはヘッドラインのインフレ率だけではなく、トリム平均値も重要視していることから、この結果にも目を向けておきたい。なお、RBAは執拗なインフレに悩まされており、前回の理事会でも利上げについても話し合いがもたれている。もしCPIが予想よりも強い結果となれば、RBAとFRBの金融政策の方向性の違いにより、豪ドルが強含むことになりそうだ。


(松井)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ