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【見通し】株式明日の戦略-売りをこなしてプラス転換、戻り基調は継続か

27日の日経平均は反発。終値は178円高の38288円。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1326/値下がり280。重厚長大系の銘柄が好まれており、三井E&Sが商いを伴って8.7%高。三菱重工、川崎重工、IHIの重工大手3社が買いを集めた。動きの良かったグロース市場では、QPS研究所やアストロスケールなど宇宙関連が騰勢を強めた。前日までの円高に一服感が出てきたことから、トヨタやホンダなど自動車株が全般堅調。上方修正と増配を発表したコーアツ工業がストップ高まで買い進まれた。

 一方、ディスコやアドバンテストなど半導体株が弱く、エヌビディアが4%を超える下落。メルカリ、日立、任天堂などが売りに押された。下方修正と減配を発表したタカショーが大幅安。PSS、川本産業、中京医薬品など、直近でエムポックス関連として人気化していた銘柄が急落した。

 日経平均は後場に入ってプラス転換。半導体株は終日敬遠されたが、それ以外の銘柄が買われたことで、引け味良く終了した。終わってみれば業種別で33業種中、30業種が上昇している。エヌビディアの決算を東京市場で消化するのは木曜29日で、あすも「待ち」の状態は続く。ただ、きょう半導体株が大きく下げながらも全体としては強かったことから、リスク回避の売りは手控えられる公算が大きい。終値(38288円)では5日線(38185円、27日時点)を上回っており、戻り基調も崩れていない。同水準より上をキープしつつ、次の心理的節目の38500円を早々に上回ることができるかに注目したい。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ