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来週の為替予想(米ドル/円)「米当局の利下げ志向広がり、米ドルは上値重い展開か」ハロンズ FX 2024/8/24

 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

執筆日時 2024年8月23日 12時25分

米当局の利下げ志向広がり、米ドルは上値重い展開か

米ドル/円、一時144円台へ低下!

流通大手7&iHDが、カナダのコンビニ大手アリマンタシォン・クシュタールから買収提案を受けたとの報道に、米ドル/円は145.18円レベルまで売りが先行しました。翌日には、この買収に米当局が異議を申し立てる可能性があるとの見方で、米ドル/円は147.34円レベルまで買い戻されました。しかし、米労働省が発表する雇用統計のベンチマーク(2023年4月から24年3月までのNFPは81.8万人下方修正)改定への警戒心からドル売りが優勢になり、米ドル/円は144.90円台まで押し戻されました。その後、146.87円付近までの戻りを挟みながらも、FOMC議事要旨で当局者の「大多数」が、経済指標がほぼ予想通りとなれば、9月の会合で「金融政策を緩和することが適切となる公算が大きい」との見解を示していたことが分かると、米ドル/円は144.450円まで下げ幅を広げるなど、ニュースに翻弄されながらも上値の重い展開でした。(各レート水準は執筆時点のもの)


FXのライブ解説、不利な材料揃うメキシコペソ安 (2024年8月22日)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

利下げ期待修正の場面は戻り売りで対処

米経済のソフトランディングを確実にするために、米金融当局が9月FOMC(米連邦公開市場委員会)で利下げに踏み切るとのコンセンサスはほぼ形成されているものの、利下げ幅が『0.25%』となるのか『0.5%』かについては予想が割れています。今後の利下げペースも含め、経済指標を確認しながら見極める流れが来週も続きそうです。もっとも、複数の米金融当局者からは、漸進的な利下げを支持する声が聞かれており、当局は小幅な利下げを志向しているようです。

また、公表されたFOMC議事要旨からは「インフレ目標達成へのリスクが低下した一方、雇用目標に対するリスクが上昇した」との見解が示されたことで、利下げペースを考える上で雇用関連指標の重要性が示されており、来月のFOMCまでの雇用関連指標が着目されます。その点では、9月6日の米雇用統計への注目度は上がっています。最終的には、雇用統計の結果を見てからの判断になりそうですが、来週の新規失業保険申請件数や失業保険継続受給者数の発表には注意が必要でしょう。

当局者の話を踏まえると、0.5%利下げ観測は少し行き過ぎているように感じられ、指標結果を通じてこの期待が修正され、米ドル/円は戻りを試す可能性はあるものの、それでも米利下げ観測が固まる中で米ドル/円は上値が抑制された展開になるのではないかと考えます。

BB-1σ割れに注意(テクニカル分析)

米ドル/円は7月10日高値(161.808円)からの下落幅の38.2%戻しの149.357円レベルで頭を抑えられて反落した流れを踏まえると、上方向の重さが意識されます。同日からの下降トレンドラインも機能しているように感じられ、21日移動平均線(148.168円、22日時点)付近では上値が抑えられるのではないでしょうか。期間21日のボリンジャーバンド(BB)-1σラインが通過する144.938円を下回れば、-2σラインが位置する142.11円付近まで下げ幅を広げる危険はありそうです。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足チャート

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:142.500-148.500

8/26 週のイベント:

スケジュール

外為どっとコム「経済指標カレンダー」

一言コメント

台風行列のお通りで気候の変動が激しいですね。活気があると言えば聞こえはいいのですが、不安定で予測がつきません。この点は相場も同じですね。

 
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