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【見通し】週間為替展望(豪ドル/ZAR)-豪ドル、7月CPIに注目

◆豪ドル、利下げには程遠く堅調地合いを維持しそう
◆豪ドル、月次CPIはトリム平均値を含め注目
◆ZAR、国内では買い要因強いがリスク回避の動きには警戒

予想レンジ
豪ドル円 96.00-102.00円
南ア・ランド円 7.90-8.30円

8月26日週の展望
 豪ドルは堅調地合いを維持しそうだ。今週発表された5-6日の豪準備銀行(RBA)議事要旨では、インフレ率が持続的に目標に戻るには「これまで考えられていたよりも若干時間がかかる」との見解が改めて示された。理事会では利上げについても話し合いがもたれ、「インフレの進行に確信を持てるまで金融政策は十分に制限的である必要がある」と明示された。市場では利上げをするほどインフレが上昇するとの予想は少ないが、他国よりも利下げが後ろ倒しになることは確実。豪ドルを支えることになるだろう。特に米連邦準備理事会(FRB)やNZ準備銀行(RBNZ)などと比較すると、利下げスピードの差は明らかとなっており、豪ドルは対ドル・対NZドルを中心に引き続き底堅い動きになると予想している。
 執拗なインフレが警戒される中で、来週は28日に7月の消費者物価指数(CPI)が発表される。豪州の月次のCPIが発表され始めたのは2022年後半からだが、徐々に精度が高まってきており、発表当初よりも市場の反応が敏感になっている。また、月次のトリム平均値に関しても、今年の5月から発表されるようになっている。RBAはヘッドラインのインフレ率だけではなく、トリム平均値も重要視していることから、この結果にも目を向けておきたい。29日には国内総生産(GDP)を形成する要素の1つである4-6月期民間設備投資、30日には7月の小売売上高が発表される。なお、ニュージーランド(NZ)からは29日に8月ANZ企業景況感、30日に7月住宅建設許可が発表予定。
 南アフリカ・ランド(ZAR)は底堅い推移となりそうだ。今週発表された7月のCPIは、前年比で3年ぶりの低水準となる4.6%まで低下した。南アフリカ準備銀行(SARB)の目標としているレンジの3-6%の中間値4.5%に近づいた。指標発表前からSARBの9月利下げ予想は高まっていたが、11月にも追加利下げを予想する声が増えている。市場では、金利低下によるZAR売りよりも、インフレ抑制の経済好転への期待が大きい。ZARは底堅さを維持することになりそうだ。なお、ZAR高や原油価格が低位安定していることで、9月の南ア国内のエネルギー基準価格が更に引き下げられ、今後もインフレ率は低下する可能性が高い。もっとも、中東情勢やウクライナを巡る戦争をはじめ国外要因では不安要素は残る。リスク回避の動きが進んだ場合にはZARの重しになることに警戒が必要だろう。

8月19日週の回顧
 豪ドルは対ドルでは小高く推移し、対円では方向感なく動いた。米金利の低下により豪ドルは支えられ、対ドルでは約1カ月ぶりに0.67ドル半ばまで強含んだ。一方、豪ドル円はドル円が流動性の悪化で激しく動いたことで、96円台から99円台の間で方向感なく上下した。ZARは、対ドルでは米金利の低下を受け19日には昨年7月以来となる17.67ZARまでZAR買いが進んだ。ZAR円は豪ドル円同様にドル円の動きに左右され8円台前半で神経質な動きを繰り返した。(了)


・提供 DZHフィナンシャルリサーチ