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【見通し】ロンドン為替見通し=重要イベントないものの、地政学リスクへの警戒は続く

週明けロンドン為替市場でユーロは、対主要通貨で方向感を探る展開か。本日は重要な経済指標の発表や金融当局者の発言が予定されておらず、為替の方向性に影響する株・債券市場も先週末からの調整に終始する可能性は高い。ただし、ウクライナやイスラエルを巡る地政学リスクには依然として警戒が必要だろう。

 ウクライナ露戦争については、ウクライナの越境攻撃に対してロシア軍も反撃を強めている。残念ながら今のところ、一部で期待されていた和平協議に繋がる様相はみられない。イスラエルとイスラム組織ハマスの停戦交渉に関しても、仲介国が交渉進展を示唆しているものの、当事者同士は依然として互いを非難している状況だ。

 地政学リスクに左右されることも多いユーロスイスフランは先週上昇するも、0.95フラン後半で買いが一服。0.96フランの手前には200日移動平均線が位置しており、リスクの高まりとともに同線が抵抗水準として意識されるかもしれない。

 なお、今週は22日に欧州から8月の製造業・サービス部門購買担当者景気指数(PMI)速報値が発表予定。欧州の景況感を測る上で注目され、予想から上下振れでユーロ相場の動意にも繋がりそうだ。ただ金融市場が最も注目するのは、ジャクソンホール会議で23日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)が行う基調講演だろう。まだ少し先の話ではあるものの、FRB議長が語る内容に関する思惑で相場が上下する場面があるかもしれない。

想定レンジ上限
・ユーロドル、2023年12月29日高値1.1084ドル
・ユーロスイスフラン、200日移動平均線0.9597フランを超えたら7月24日高値0.9677フラン。

想定レンジ下限
・ユーロドル、15日安値1.0950ドル
・ユーロスイスフラン、日足一目均衡表・転換線0.9442フラン

(小針)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ