ドル円149円台の真相と今後の展開|日銀利上げとFRB利下げ観測で相場はどう動く【マット今井 実践トレードのつぼ】
収録日:2024/8/1
元邦銀ディーラーの今井雅人氏が現状の世界経済を詳細に分析し、今後の為替相場動向まで踏み込み見通しを示します。
時間がない方向け「ポイント要約」
目次
0:00 今回のダイジェスト
0:49 日銀会合:国債買い取り減額と利上げ
2:44 今後のドル円相場の見通し
3:29 FOMCの決定と影響
4:32 日米金利差縮小の可能性と今後の相場展望
5:15 【PR】口座開設特別キャンペーン
動画要約・まとめ
日銀会合:国債買い取り減額と利上げ
7月31日、日銀の金融政策会合が開催されました。予想通り、国債買い取りの減額が決定され、2年かけて現在の月額6兆円から3兆円に減額することが発表されました。注目された政策金利の引き上げも実施され、これは円安に対する日銀の問題意識と対策の表れと解釈できます。
事前に河野太郎大臣や茂木自民党幹事長が日銀の利上げを促す発言をしており、政府サイドからの円安是正への要請があったと推測されます。岸田総理の「政府と日銀の連携」発言もこれを裏付けています。
今後のドル円相場の見通し
現在149円台のドル円相場が再び円安方向に向かう可能性は低いと考えられます。植田日銀総裁は追加利上げの可能性にも言及しており、この姿勢が続けば円高傾向が強まる可能性があります。
FOMCの決定と影響
FOMCでは予想通り政策金利の変更はありませんでしたが、パウエルFRB議長は9月の利下げ可能性を示唆しました。これにより、9月のFOMCでの利下げ方向性がほぼ決まったと言えます。
日米金利差縮小の可能性
日銀の利上げ傾向とFRBの利下げ傾向により、日米の金利差が縮小する可能性が高まっています。これは円高傾向をさらに強める要因となり得ます。
今後の相場展望
全体的に円高の流れが生まれており、これが急激に円安に戻る可能性は低いと考えられます。従来のような円売り取引が難しくなる可能性があり、メキシコペソなど他の通貨でも同様の状況が予想されます。今後の相場を見る上で、この点を十分に考慮する必要があります。
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今井雅人 氏
1962年生まれ、岐阜県下呂市出身。上智大学卒業後、1985年に三和銀行入行、1987年よりディーリングの世界に入る。1989年から5年間シカゴに赴任、その間多くの著名トレーダーと出会う。日本に戻ってからは為替部門に従事。2004年3月までUFJ銀行の為替部門の統括次長兼チーフディーラーを勤めていたが、同年4月に独立。内外の投資家にも太いパイプを持ち、業界を代表するトレーダーとして活躍するが、2009年8月第45回衆議院選挙に立候補し、初当選。現在は、経済アナリスト活動など多忙な毎日を送る。元東京外為市場委員会委員、東京フォレックスクラブ理事歴任。株式会社マットキャピタルマネージメント代表取締役。
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