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【見通し】株式明日の戦略-下を試すもプラスを確保、あすは日銀結果とドル円動向に要注目

30日の日経平均は続伸。終値は57円高の38525円。小動きの米国株を受けても寄り付きから200円を超える下落。幅広い銘柄に売りが出たことから、前場では下値模索が続いた。ただ、下げ幅を300円超に広げても節目の38000円は割り込まなかった。

 後場は前場とは雰囲気が変わり、じわじわと水準を切り上げる展開。ドル円が円安に振れてきたことで、これと歩調を合わせて下げ幅を縮めた。値上がりに転じる銘柄が増加して、14時台には前日終値に接近。終盤にかけてプラス圏に浮上すると、節目の38500円を上回り、高値圏で終了した。

 東証プライムの売買代金は概算で4兆1600億円。業種別では不動産、海運、輸送用機器などが上昇している一方、鉱業、銀行、パルプ・紙などが下落している。1Qの増収増益着地が好感されたパルグループホールディングスが後場急騰。反面、1Qの大幅減益が嫌気されたLITALICOが、後場に一時ストップ安となるなど急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり445/値下がり1163。主力どころではアシックス、ソニーG、リクルートなどの動きが良かった。通期の見通しを引き上げたファナックが2.9%高。Genky、ツガミ、九電工などが決算を受けて値を飛ばした。三井不動産や三菱地所など不動産株が全般堅調。オアシスマネジメントが大株主に浮上したことが判明したパソナGが12.2%高と人気化した。

 一方、ディスコ、ソシオネクスト、信越化学など、半導体関連にさえない動きのものが多かった。三菱UFJや三井住友など銀行株が全般軟調。コマツが決算を材料に4.8%安と大きく売られた。富士通ゼネラル、さくらネット、東洋シャッターが決算を受けて急落。タイミーが6%を超える下落となったほか、リベラウェアやプリズムBLなど、直近上場銘柄の一角が大きく下落した。

 本日、グロース市場に新規上場したHeartseedは、公開価格を大きく上回る初値をつけ、終値も初値を上回った。

 日経平均は一時400円近く下げながらも、終値ではプラスを確保した。安値は前場につけた38076円までで、38000円割れも回避した。不安定な動きではあったが安値圏で陽線が2本並んだことで、下値不安は一段と後退した。

 あすは日銀金融政策決定会合の結果が発表される。今回は長期国債の買い入れ減額に関して具体的な金額が提示されるとみられており、追加利上げがあるかどうかが焦点となる。本日午後の為替の円安と日経平均の戻りは、今回は利上げなしを織り込みに行ったような動きでもあるだけに、利上げがあれば日本株にはネガティブな影響が想定される。なお、過去のケースからは利上げをするなら事前に織り込ませる可能性が高い。あすの朝までに大手メディアで詳細な観測が出てこなかった場合には、あすはスタートから利上げなしの前提で金融株以外の多くの銘柄を買い戻す動きが出てくると思われる。

 きょうは午後の円安が日本株の流れを良くしたが、あまり円安に勢いがつきすぎるのも困りもの。現状で日銀の利上げは円安にブレーキをかける意味合いが強いとみられており、利上げなしで円安加速となってしまうと、今回利上げが見送られたとしても、次回の利上げやさらなる介入に対する警戒が高まる。今回のFOMCでは9月の利下げが示唆されるとみられている。日銀の利上げ見送り(円安要因)と米国の長期金利低下(ドル安・円高要因)が相殺しあってドル円の派手な値動きが抑えられる展開が日本株には理想的。とにもかくにもあすは日銀絡みのニュースフローに振り回されることになりそうではあるが、陽線を3本並べて反撃体制に入ることができるかに注目したい。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ