*「8月5日、12日は休載です。8月19日より再開致します」
総括
FX「年間2位堅持、中銀は先行きの利下げを示唆、対米関係は」南アランド見通し
「通貨2位、株価13位」
「予想レンジ 南アランド円8.2-8.7」
(ポイント)
*年間2位を堅持
*債券市場に海外資金が流入
*中銀は先行きの利下げを示唆
*6月消費者物価(CPI)は前年比5.1%上昇
*今週は6月貿易収支の発表
*電力事情は改善
*政策金利は8.25%で据え置き
*IMF、南アの2024年の成長率予測を1%未満に維持
*財務長官が財政改革を明言
*アゴア法適用継続で南アの対米輸出への恩恵続くが、ガザ問題で関係悪化も
*原子力計画に注力
*停電の改善は成長を高めるか
*15年ぶりの基礎的財政黒字を達成
*中国と南アの関係は強化されている
*グレーリスト解除は来年か
(年間2位を堅持)
7月はここまで8位。直接、介入玉が入ったドルよりも弱い。年間では2位を堅持。
南ア全株指数は年初来6.23%高、ANCが選挙で大敗し一時マイナス圏へ下落も巻き戻している。
10年国債利回りは急低下で9.48%、月初は10.21%。債券へは海外資金が流入している。
(中銀は先行きの利下げを示唆)
6月消費者物価(CPI)は前年比5.1%上昇、5月の5.2%上昇から伸び幅を縮小した。
前年比での減速の主な要因は、住宅・公共料金、食品・ノンアルコール飲料、輸送であった。 インフレ率が過去10カ月間5%から6%の範囲内に留まっている。
民間調査では物価上昇圧力は今年後半にさらに鈍化する見込みで、CPIは通年で平均4.8%前後と予想されており、2023年の6%から低下する。CPIは3Qまでに目標の中間値まで鈍化し、4Qまでその水準を下回ると予想している。
中銀も今月政策金利を8.25%に据え置いたが、インフレ上昇リスクを警告しながらも、近いうちに金利を引き下げることを示唆した。中銀は、今年の総合インフレ率は平均4.9%になると予想しており、5月の金融政策委員会で予想されていた5.1%をわずかに下回るとしている。
ただ年々ドルに対して下落する傾向にあるランドと、目標上限かそれ以上の賃上げを要求する労働組合が、中銀の課題をさらに増やすだろう。
(今週は6月貿易収支)
今週は6月貿易収支の発表がある。貿易黒字は4か月続いている。その他7月製造業PMIの発表がある。
(対米関係、その後)
政治経済リスクアナリストのロウレンソ氏は、米国が南アのアフリカ成長機会法(AGOA)の適用資格を拡大するかどうかはまだ分からないと述べている。
タウ貿易産業大臣率いる南ア代表団は現在、両国間の二国間関係に関する上院の審査に反対するロビー活動を行うために米国を訪問している。
先月、下院は二国間関係の包括的な評価を要求する法律を可決したが、これは貿易関係に悪影響を及ぼし、南アフリカのAGOAへの参加を危うくする可能性がある。
米国は、南アと中国、ロシア、イランとの関係が深まっているため、南アはもはや米国の一部であるべきではないと考えるグループと、今後はアフリカの最も先進的な経済と関わらなければならないと考えるグループに分かれている。
テクニカル分析(ランド/円)
3σ下限から下ヒゲ出し反発
日足、2σ上限から3σ下限まで下落し反発。ボリバン下位。7月25日-26日の上昇ラインがサポート。7月23日-26日の下降ラインが上値抵抗。5日線、20日線下向き。
週足、5週連続で陰線。ボリバン中位。4月15日週-7月22日週の上昇ラインがサポート。7月15日週-22日週の下降ラインが上値抵抗。5週線下向く、20週線上向き。
月足、7月陰転。まだ2σ上位。4月-6月の上昇ラインがサポート。5か月線、20か月線上向き。
年足、2023年は円とデッドヒートを繰り返しほぼ同位の10位。今年は円を大きく引き離す。21年-23年の上昇ラインがサポート。08年-22年の下降ラインを上抜く。
喜望峰
電力事情は改善
エスコムの利用可能容量が35,000MWに達し、重要なマイルストーンを達成した。一方、夕方のピーク需要は30,753MWと予測されている。
このレベルの利用可能容量は、2018 年 7 月 16 日以降、6 年間見られなかったものである。
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