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FX/為替「ドル/円157円台で売買交錯 米大統領選からバイデン氏撤退」 外為どっとコム トゥデイ 2024年7月22日号

外為どっとコム トゥデイ

主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。

作成日時 :2024年7月22日8時40分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也

目次

▼19日(金)の為替相場
(1):本邦コアCPIは伸びが加速
(2):トランプ氏 共和党指名受諾演説
(3):英小売売上高 予想以上の落ち込み
(4):世界規模のシステム障害で一時円買い

▼19日(金)の株・債券・商品市場

▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:トランプ氏の米大統領返り咲きはドル高要因/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント

19日(金)の為替相場

期間:19日(金)午前6時10分~20日(土)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム

(1):本邦コアCPIは伸びが加速

日本6月消費者物価指数(CPI)は、日銀が重視する生鮮食品を除いたコアベースで前年比+2.6%と前月の+2.5%から伸びが加速したが、市場予想(+2.7%)は下回った。生鮮食品とエネルギーを除いたコアコアCPIは前年比+2.2%と予想通りに前月の+2.1%から加速した。

(2):トランプ氏 共和党指名受諾演説

米共和党全国大会でトランプ氏が大統領選候補者の指名受諾演説を行った。「インフレ危機を終わらせ、金利を引き下げる」とした一方で、大幅減税や国境閉鎖(不法移民阻止)を行う考えを表明。「メキシコと中国での自動車工場建設は認めない」「米国内に自動車工場を設立しなければ、100~200%の関税をかける」などとも述べた。

(3):英小売売上高 予想以上の落ち込み

英6月小売売上高は前月比-1.2%と市場予想(-0.6%)以上に落ち込んだ。天候不順の影響や、5月に前月比+2.9%の大幅増を記録した反動が出たと見られる。

(4):世界規模のシステム障害で一時円買い

米サイバーセキュリティー会社クラウドストライク・ホールディングスのソフトウエア更新で発生したシステム障害により、マイクロソフトの基本ソフト(OS)「ウィンドウズ」を使用する一部の端末に不具合が発生。予想以上に広範囲に影響が及ぶリスクがあるとの見方から欧米の株式先物が下落すると、一時円を買い戻す動きが強まった。

19日(金)の株・債券・商品市場

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ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)

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人気通貨ペア 本日の予想レンジ

ドル/円の見通し:トランプ氏の米大統領返り咲きはドル高要因

19日のドル/円は売買が交錯。世界的なシステム障害の発生を受けて円キャリー取引の解消と見られる円買いで157円台を割り込む場面もあったが、米長期金利の上昇を背景にドル買いが入ると157円台後半に持ち直すなど一進一退の展開だった。終値は157.51円前後で前日比約0.1%の小幅高。
なお、本日未明にバイデン米大統領が大統領選からの撤退を表明した。民主党の後継候補の正式決定を待つ必要はあるが、共和党候補のトランプ氏が米大統領に返り咲く可能性がさらに高まったと見るべきだろう。トランプ氏は、18日の指名受諾演説でも減税や対中関税強化、移民抑制などに言及。いずれもインフレ上昇につながる政策との見方から米長期金利が上昇した。トランプ氏の主張にはドル高是正や低金利志向も目立つが、これらは実際の公約・政策とは相容れない「口先介入」の一種であろう。トランプ氏の米大統領返り咲きはドル高要因との見方を維持したい。

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kanda.jpg 株式会社外為どっとコム総合研究所 取締役 調査部長 上席研究員
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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