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「エグい強さの金(ゴールド)!米利下げ観測で投資先としての魅力が上昇、史上最高値更新」|週刊 米ドルと相性抜群ランキング 2024/7/21

 

外為どっとコムが提供するCFDサービス「CFDネクスト」の各銘柄(WTI原油、金スポット、銀スポット、天然ガス)と米ドルの「相性」(相関性)をランキング形式でまとめました。銘柄ごとの変動要因についても簡素にまとめています。

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉

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「米ドルとの相性抜群ランキング」(過去1週間の対米ドルでの相関係数)

順位 CFD銘柄 相関係数
1 金スポット -0.24
2 WTI原油 0.08
3 天然ガス 0.53
4 銀スポット 0.64

集計期間中(7/5~7/11)米ドルと負の相関が一番強かったCFD銘柄は金スポットだった。とは言え、相関係数は-0.24だったため強い負の相関があったとは言えない。日本政府・日銀による円買い為替介入が実施された(もよう)ことや、トランプ前大統領がドル高をけん制する発言をしたことなど、米ドル相場がファンダメンタルズ以外の要素で動き、負の相関関係が崩れたようだ。


※米ドル建てで取引される資源は一般的に米ドルの動向と負の相関(逆相関)が強いと言われている
数値が-1.0に近いほど米ドルの動きが直近の価格動向に影響を与えていたと考えられる
※資源価格は需給など様々な材料の影響で変動するため、必ずしも米ドルと負の相関関係が続くわけではない

WTI原油の変動要因と過去3カ月の値動き

ポイント:WTI原油価格は、地政学リスクを意識した取引が続く

原油相場の変動要因は以下の通り

NEW!・米エネルギー省の週報で米国内の原油が予想に反して取り崩されていた。一方でガソリン在庫は予想に反して積み増されていた
    ・イスラエルとパレスチナのガザ地区を実効支配する武装組織ハマスとの停戦協議が進展するとの期待がある
    ・イスラエルとレバノンのシーア派組織ヒズボラとの交戦が強まっていることや、ウクライナとロシアを巡る懸念が再び高まっている。
    ・石油輸出国機構(OPEC)プラスは6月2日の閣僚級会合で今年末までの予定だった協調減産を2025年末まで継続することで合意した
    ・中国景気の回復期待が同国での原油需要拡大予測に繋がっている
    ・北半球の夏季はドライブシーズンとされ、ガソリン需要は増加しやすい 

天然ガスの変動要因と過去3カ月の値動き

ポイント:天然ガスは、過剰備蓄が引き続き下落要因

天然ガス相場の変動要因は以下の通り

NEW!・米エネルギー情報局(EIA)の週報では、米国内の天然ガス貯蔵量は10Bcfの増加と市場予想(24.90Bcf増)を下回り、過去5年平均を約17%上回っている(7/12時点)
※Bcf=10億立方フィート
    ・米エネルギー情報局(EIA)の短期見通し(7月)では、例年より暑い夏が予想されていることから、電力需要の増加により天然ガスの貯蔵量が過去5年間の平均が6%多い程度まで減少するとなっている。
    ・米国内のLNG施設の停止で、米国内で供給過剰が起きている
    ・米バイデン政権は2024年1月にLNGが環境に与える影響を評価するためにLNGを新たに輸出する際の許可を一時的に凍結    

金(ゴールド)スポットの変動要因と過去3カ月の値動き

ポイント:金(ゴールド)スポット価格は、FRBの利下げ観測で金に魅力

金(ゴールド)スポット相場の変動要因は以下の通り

NEW!・米連邦準備制度理事会(FRB)が年内に3回の利下げを実施するとの見方から、運用資産の逃避先としての金の魅力が上昇している
NEW!・7月17日に史上最高値となる1トロイオンス=2488.40ドルを記録
    ・イスラエルとヒズボラとの間での全面戦争が近づいているとの懸念が強まっている
    ・米国の金利高止まり長期化懸念によるドル買いが貴金属相場の重石
    ・中国やインドでの需要は引き続き強い
     

銀スポットの変動要因と過去3カ月の値動き

ポイント:銀スポット価格は、再び32ドルを目指す動きに

銀スポット相場の変動要因は以下の通り

     ・中国の製造業の回復と太陽光パネルの需要増加から銀価格の上昇を後押し
     ・金同様に装飾需要がある
     ・幅広い産業需要があり、需要の5割以上が工業用需要。そのため経済が上向くと銀の需要が増える
     ・太陽光パネルなど幅広く使われているため、ここ数年は供給不足気味
     ・価格が低い分変動率が大きくなってしまう

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nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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