オーストラリアの通貨「豪ドル」をデイトレードする上でFX個人投資家が事前にインプットしておきたいトレードシナリオなどを、ギュッとまとめました。
執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
豪ドル(AUD)トレードに関わる現在までの相場トピック
・NY原油先物市場は続落。前日に発表された、中国の4-6月期GDPが予想以上に鈍化したことが引き続き材料視された。終値は前営業日比-1.15ドルの1バレル=80.76ドル(7月16日)。
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・7月3日に発表された豪5月小売売上高は前月比+0.6%と市場予想(+0.3%)を上回った。この結果を受けてRBAが8月にも利上げをするとの期待が高まった。
・6月26日に発表された豪5月消費者物価指数(CPI)は前年比+4.0%となり、前月(+3.6%)から上昇した。4月24日に発表された豪1‐3月期CPIは前年比+3.6%となり、前四半期(+4.1%)から鈍化したが市場予想(+3.5%)を上回った。
・6月18日に豪準備銀行(RBA)は金融政策決定会合を開催。政策金利は4.35%で据え置きとなったが、ブロック総裁は「利上げの論拠も議論した」と述べた。
・6月13日発表の豪5月雇用統計は、雇用者数が3.97万人の増加と市場予想(3.00万人増)を上回った。また失業率は4.0%へ改善(前回:4.1%)、労働参加率は66.8%だった。
今日の豪ドル(AUD)トレード メインシナリオ
為替介入警戒でドル/円相場の上値は重い 豪ドル/米ドルのパワーバランスに注目
昨日はカナダの6月CPIが予想を下回ったことが、カナダドルと同じ資源国通貨として見られる豪ドルの上値を抑える一因となった。
本日は米6月鉱工業生産などの米国の経済指標の結果に注目したい。市場予想を上回る結果となれば米ドル買い材料となるほか、米株価指数の上昇が見込まれるため豪ドルにとっても買い材料となる可能性がある。そのため、豪ドルと米ドルのどちらがより強いかを見極める必要がある。米ドル/円は12日に政府・日銀が為替介入を実施したとみられる158.80円台では上値が抑えられやすい。豪ドル/円は豪ドル/米ドルのパワーバランスを意識した動きとなりそうだ。
想定される個別シナリオ
■米6月鉱工業生産が予想を下回る
⇒米景気鈍化懸念が強まる
⇒米長期金利が低下する
⇒金利の低下を好感して米株価指数が上昇する
⇒豪ドルは株価動向に敏感
⇒豪ドルは買われる
豪ドル/円 最新チャート分析
今後の注目経済指標・イベント
日欧米株価動向
22:15 米6月鉱工業生産
「ぴたんこテクニカル」内「お天気シグナル」の分析結果
外為どっとコムのテクニカル分析ツール「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」では豪ドル/円は曇り、豪ドル/米ドルは晴れ。7時に豪ドル/円のRSIでシグナルが点灯。
【情報提供:外為どっとコム】
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- ※ 「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」とは、選択した通貨ペア・足種に対して、複数のテクニカル分析を行った結果をパネル形式で一覧表示することにより、直感的に相場状況を把握することができるツールのことを指します。
- ※また、高機能チャート(パソコン版)/(スマホ版)では「取引分析」 を選択することで、外為どっとコムの『外貨ネクストネオ』でお取引をされているお客さまの指値やストップ注文の状況をチャート上に表示が可能です(「外為注文情報」)。
- ※ なお「ぴたんこテクニカル」の「お天気シグナル」や、「外為注文情報」は情報提供を目的としており、投資の最終判断は投資家ご自身でなさるようお願い致します。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
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