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【見通し】週間為替展望(豪ドル/ZAR)-NZドル、RBNZの金融政策に注目

◆豪ドル、RBA議事要旨ではインフレ警戒姿勢が強まる
◆NZドル、RBNZの金融政策に注目
◆ZAR、政局主導の相場は一段落

予想レンジ
豪ドル円 106.00-111.00円
南ア・ランド円 8.50-9.00円

7月8日週の展望
 豪ドルは底堅い展開が予想される。今週公表された6月17-18日開催分の豪準備銀行(RBA)理事会議事要旨では「5月会合以降に入手したデータはインフレ率が26年までに目標に戻るという評価を変えるには十分ではなかった」との認識から金利据え置きを決めたことを明らかにした一方、インフレの上振れリスクに警戒する必要性が高まったことも示した。

 豪州は主要国の中で基調的インフレが上昇傾向にある唯一の国となっており、市場では「31日に発表される6月消費者物価指数(CPI)で基調的なインフレ動向に大きな変化が見られなければ、RBAのインフレ想定軌道を上方向に外れることになる」といった声も聞かれている。8月5-6日に開催される次回理事会で再利上げが実施されるとの予想も増え始めているようだ。金利先物市場での次回利上げ織り込み度は30%程度とあまり進んでいないようだが、今後の推移にも注目しておきたい。

 隣国のNZでは10日にNZ準備銀行(RBNZ)の金融政策委員会(MPC)が開催される。政策金利は現在の5.50%で据え置かれる見込みで、声明文の内容に注目が集まるだろう。RBNZは前回の「経済見通し」で消費者物価インフレ率は今年の年末までにRBNZの目標である1-3%の範囲内に戻ると予想。この予想に基づいて利下げの開始時期を2025年7-9月期と想定しているが、市場ではより早期の利下げ開始を予想する声も根強く、今回の声明文から金融政策のヒントを改めて探りたいところだ。なお、今回のMPCでは新たな「経済見通し」の発表は予定されていない。

 南アフリカ・ランド(ZAR)は神経質な動きが続きそうだ。ラマポーザ大統領は6月30日に国民統一政府(GNU)による新内閣の閣僚名簿を公表。与党アフリカ民族会議(ANC)と野党第一党・民主同盟(DA)との協議が無事に成立し、ゴドンワナ財務相の留任で経済政策の継続性も確認された。新内閣の成立は総じてポジティブな材料だが、ZAR相場への影響は一時的だった。政局絡みの報道に左右される相場が一段落したことで、今後は新たな材料探しの展開ということなのかもしれない。来週は南アフリカから主な経済指標の発表などは予定されていないが、翌週(18日)に南アフリカ準備銀行(SARB)のMPCが控えていることから徐々に金融政策をにらんだ動きにシフトし、様子見ムードが広がることになりそうだ。

7月1日週の回顧
 豪ドルは対ドル・対円でともに堅調推移。対ドルではさえない米経済指標が相次いだ3日以降に買いが強まったほか、対円ではドル円の上昇につれて1991年以来の豪ドル高水準を更新した。

 ZARは前週末にANCとDAの協議が無事に成立したことが好感されて、週明け1日こそ対ドル・対円ともに買い先行となったが、その後は伸び悩む展開に。新内閣発足を歓迎したご祝儀相場とはならず、ドル円・クロス円が総じて堅調に推移するなかでもZAR円の上値は限られた。(了)


・提供 DZHフィナンシャルリサーチ