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【見通し】週間為替展望(ポンド/加ドル)-ポンド、まずは選挙結果を見定めた動き

◆ポンド、まずは総選挙結果を見定めた動き
◆ポンド、政局落ち着けば「英中銀の今後の行動」を探る展開
◆加ドル、米インフレ指標でドル相場の方向性定まれば追随することに

予想レンジ
ポンド円 203.00-208.00円
加ドル円 116.50-120.50円

7月8日週の展望
 ポンドは週半ばまで、総選挙の結果を受けた英国や仏の政局を見定めながらの取引となりそうだ。ある程度は相場の織り込み度が進んでいるとはいえ、両国とも選挙前とは異なる勢力が台頭してくるため、リスクセンチメントの強弱に変化はあるだろう。

 英国で4日に行われた下院総選挙では、大方の予想通り労働党政権が14年ぶりに誕生するもよう。執筆時点では具体的な議席数はまだ判明していないが、注目ポイントは労働党がどこまで議席数を伸ばせるか。2010年から政権を担ってきた保守党が危惧されていた以上に低調な結果となれば、労働党が想定以上の圧勝という可能性もある。そうなると、勝ち過ぎによる弊害を懸念する声も出てきそうだ。新首相に就任見込みのスターマー労働党党首の演説にも注目したい。

 7日の仏下院選決選投票では、マクロン大統領率いる中道連合と1回目投票で2位だった左派連合が協力し、極右「国民連合(RN)」の絶対多数を阻止することを目指す。RNの勢いが削がれれば、仏リスクへの過度な警戒感も後退するだろう。いずれにせよ、ユーロポンドは動意付くことになり、その動きがポンドの対円やドルにも影響するだろう。

 欧州政局の先行きにめどが立てば、ポンド相場は英中銀の今後の行動を再び探ることになる。次回金融政策委員会(MPC)の決め手にはなるとは言えないが、11日発表の月次国内総生産や鉱工業生産は気にかけておきたい。前回は横ばいだったGDP(前月比)が踏みとどまれるか、前月比/前年比ともにさえなかった鉱工業生産がどこまで持ち直せるかがポイント。

 加ドルの週前半は、5日発表の6月雇用統計の影響を引きずりそうだ。5月のインフレ指標の上振れを受けて、今月のカナダ中銀(BOC)会合に対する追加利下げ期待は減退。金利引き下げを決定するためにBOCは経済データを再確認する必要がでてきた。6月の雇用データを受けて、市場の思惑が利下げまたは様子見のどちらかに傾けば、その方向に暫く加ドルは追随すると予想する。

週後半では、米国の6月インフレ指標が重要視される。結果を受けてドル相場の方向感が定まれば、ドル加ドルも素直に付いて行くのではないか。なお加ドル円については、本邦通貨当局が何もできないとなると、円安がじわりと進むしかなさそうだ。

7月1日週の回顧
 ポンドは対円で堅調。ドル円が約37年半ぶりの円安水準を記録し続けるなか、ポンド円も円売りの流れが強まった。週初に204円台に乗せ、週後半には206円前半と2008年夏以来のポンド高円安を記録した。仏総選挙の結果を受けてユーロは対ポンドでも買い戻しの動きが強まり、その影響で週明けポンドは対ドルでやや伸び悩んだ。もっとも、一巡後は米金利低下などを支えに1.27ドル後半まで水準を切り上げた。

 加ドルは対円で週初こそ117円台で伸び悩んだものの、全般強まった円安基調に沿って2007年以来の118円台に乗せて上値を伸ばした。加ドルは対ドルで、1.37加ドル前半まで売り先行も、その後は米金利低下を受けて1.36加ドル台前半まで買戻された。(了)


・提供 DZHフィナンシャルリサーチ