メキシコペソや豪ドルなど投資家にとって魅力的な通貨の最新状況について、これまでの動向や注目ポイントについて解説します。
作成日時 :2024年6月28日15時00分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
X(Twitter)@KandaTakuya
トルコリラ/円チャート(日足)
※レポート内の為替レート・チャートは外為どっとコム「外貨ネクストネオ」を参照
先週のトルコリラ/円は1カ月ぶり高値を更新
25日にはドル/トルコリラが最高値を更新(リラの最安値更新)しましたが、これは主にドル高が原因と見られ、リラ/円は結果としてドル/円の上昇にリードされる形で強含みの推移となりました。ドル/円が38年ぶりに161円台へと上伸した28日の東京市場ではリラ/円も4.884円前後まで上昇。5月27日以来の高値を付けました。なお、27日にはトルコ中銀が政策金利を50.00%に据え置き、インフレ警戒の引き締めスタンスも維持しました。ただ、いずれも市場の予想通りだったため、リラ相場の反応は限定的でした。
今週のトルコリラ/円はの注目ポイントは6月CPI
7月3日にトルコ6月消費者物価指数(CPI)が発表されます。市場予想は前年比+72.55%となっており、5月の+75.45%から伸びが鈍るものの小幅な鈍化にとどまると見られています。トルコ中銀が、インフレのピークは5月で6月以降は年後半にかけて鈍化基調を強めるとの見通しを示しているだけに、今回の結果に注目が集まっています。仮に、市場予想ほどには鈍化しなかった場合、リラ売り材料になる可能性もあるでしょう。年率75%という激しいインフレに見舞われた状態では、中銀の利上げに対する期待よりもインフレを制御できないことへの懸念のほうが強まりやすいと考えられます。
当面のトルコリラ/円の見通し
予想レンジ
4.775円~4.925円
基調
方向感模索
当面の注目ポイント
☆7/3 トルコ6月CPI
・主要国株価、国際商品価格
トルコリラ/円(TRY/JPY) 為替チャート・FXチャート│はじめてのFXなら外為どっとコム
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信
外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。