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南アフリカランド 月間為替予想「ドルが底堅い中で、南アランドは再びボラタイルな動きになる可能性も」FXレポート 2024年7月

 

南アフリカランド相場見通し

ドルが底堅い中で、南アランドは再びボラタイルな動きになる可能性も

 南アフリカ・ランドの対ドル相場は、グローバルな為替市場におけるリスクセンチメント、そしてそれを大局的に反映して変動する安全通貨であるドルの名目実効為替レートと基本的に連動性が高い(第1図)。


第1図:南アフリカ・ランド対ドル相場とドル名目実効為替レート

最近の米経済指標には、インフレの鈍化傾向や個人消費の減速を示すものもみられて来ているが、雇用関連指標は依然底堅く、FRBは引き続きインフレの抑え込みを最優先にする姿勢を崩していない。一方で6月以降はカナダやユーロ圏が利下げに転じた他、6月の欧州議会選挙で、EUに懐疑的な右派勢力が勝利したこともユーロの上値を重くしたことなどから、米金利の緩やかな低下地合いが続く中でも、ドルは6月以降底堅い推移がみられている。ランドはこうしたドルの動きも背景に、5月29日の南アフリカ総選挙で与党アフリカ民族会議(ANC)が議席の過半数を割り込んだことで今後の政治的な混乱が嫌気され、6月上旬にかけて軟調な推移となった。もっとも、6月6日にANC党首でもあるラマポーザ大統領が、今回の選挙で議席数を伸ばした各政党と協力して国民統一政府(GNU)の発足を目指すと発表。結果的にマーケット・フレンドリーとみられている民主同盟(DA)が連立政権に含まれ、逆に左派的な政党が含まれなかったことが市場に好感され、一転南アフリカは株、債券、通貨のトリプル高の様相となった。ランドはドル高の流れの中でも6月上旬から対ドルで大幅な上昇となり、6月21日時点では主要な通貨の中で年初来で最も上昇した通貨となった(第2図)。


第2図:主要通貨の対ドル上昇・下落率(年初来~6/21時点)

今後の注目は、本稿執筆時点で近日中に発表される予定の新しい閣僚の顔ぶれに移っている。内容次第では市場の期待が剥落することもあり得るとの指摘もあり、足元ドルが底堅い流れの中で、ランドが再びボラタイルな動きになる可能性も十分にありそうだ。

南アフリカランド/円 週足チャート

南アフリカランド 特設サイト:
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チャート:
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当社取扱通貨のうち、いわゆる新興国通貨に分類されるトルコリラ・南アフリカランドおよびメキシコペソ(MXN)はインターバンク(銀行間為替市場)における流動性が主要国通貨に比べ相対的に低く、経済指標発表のみならず金融政策変更やその他政治的要因、さらには地政学的リスク等の要因による突発的な相場急変動が起こりやすい環境下にございます。また、こうした急変動時には実勢インターバンクレートのスプレッド(BidとAskの差)も平常時に比べ大幅に拡大する傾向にあり、その場合には当社でもやむなく提示スプレッドを一時的に拡大することがございます。あわせて、相場状況により「ダイレクトカバーの対象となる注文」の基準Lot数(最低数量)を一時的に変更する場合がございますので、あらかじめご承知おきくださいますようお願いいたします。これら新興国通貨のお取引、およびこれらを対象とするキャンペーンへのご参加に際しては、以上につきあらかじめご留意のうえ、ポジション保有時、特に法人会員様の高レバレッジ取引における口座管理には十分ご注意くださいますようお願い申し上げます。以上の新興国通貨それぞれのリスク、および直近時点でのリスクレポートにつきましては、こちらのページをご参照願います。
新興国通貨が高金利である理由について
新興国に分類される国々は概して政治リスクや財政リスクが先進国よりも高く、したがってその経済的信用度は相対的に低い水準にあります。こうした条件下では海外投資家の資金を呼び寄せられず、経済発展の支障となるため、金利を上げたり税金を安くしたりすることで、信用度の低さを補いうる投資環境を構築しようとします。そのため新興国通貨は一般に先進国通貨よりも高金利となる傾向にありますが、前述したように各種リスクが高い水準にあることから、長期的には先進国通貨に比べて価値が下がる(=通貨が下落する)条件を備えているともいえます。
 
橋本 将司氏 公益財団法人 国際通貨研究所 経済調査部 上席研究員
橋本 将司(はしもと・まさし)氏
慶應義塾大学卒業後、三菱UFJ銀行に入行。国際通貨研究所研究員、グローバルマーケットリサーチ・シニアアナリスト、経済調査室ニューヨーク駐在などを歴任し、グローバルな為替市場やマクロ経済に加え、米国金融業界や金融規制など幅広い分野の調査業務に従事。現在国際通貨研究所において、為替市場や主要国の金融政策・マクロ経済動向の分析を担当。理論的な観点からの為替市場分析を得意とする。
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