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【見通し】週間為替展望(ポンド/加ドル)-加ドル、追加利下げの思惑後退

◆米雇用統計などを受けたドル、歴史的安値水準の円の動きに注目
◆ポンド、総選挙では右派勢力の台頭に警戒
◆加ドル、追加利下げの思惑が後退するなか雇用データに注目

予想レンジ
ポンド円 200.00-205.00円
加ドル円 115.50-119.00円

7月1日週の展望
 来週は米国で6月ISM製造業・非製造業景況指数や6月雇用統計など注目の経済指標の発表が予定されており、米利下げ時期や利下げペースに対する思惑によるドルの動きに左右される相場展開が見込まれる。また、円の先安観は根強く、クロス円の堅調地合いは続くと想定される。歴史的な円安が続いており、日本政府・日銀は難しい判断を迫られている。日本当局が再び介入に踏み切っても「絶好の円売り場」を与えるだけになる可能性が高い。

 来週、英国内ではポンドの動意につながりそうな注目の経済指標は予定されておらず、視線は7月4日の総選挙に向けられそうだ。最大野党・労働党の勝利がほぼ確実視されており、サプライズは少ないと見られるが、労働党が保守党を破れば2010年以来の政権奪還となり、関連のヘッドラインには注視したい。また、フランス議会選で右派勢力拡大による財政運営が懸念されているが、英国でも右派勢力は健在。反移民を掲げるナイジェル・ファラージ氏は新党リフォームUKを立ち上げ支持を広げている。同氏はEU加盟に反対し保守党を離脱した経歴の持ち主であり、総選挙でリフォームUKが善戦すれば「右派の強風」への警戒感でポンドに売り圧力が強まる可能性もある。なお、英中銀の利下げ時期をめぐる不透明感は根強く、今後も経済データを確認する展開となる。

 加ドルは週末の6月雇用統計に注目。今週発表された、5月消費者物価指数(CPI)は前年比2.9%と予想に反して4月の2.7%から伸びが加速し、カナダ中銀(BOC)が注視するコアCPIも5カ月ぶりに上振れた。CPIの結果を受けて短期金利市場では7月BOC会合での追加利下げ確率は7割超から4割超まで低下した。今年に入って続いた物価圧力緩和の流れが途絶え、総合、コア両方のインフレ指標が再び加速。BOCはインフレ鈍化の進展を再確認するために追加利下げをいったん先延ばしする可能性が出て来ている。

 そのような状況のなか、6月雇用統計が追加利下げ観測の後退を後押しする内容になるかどうか、特に賃金データが注目される。5月の雇用統計では失業率が6.2%と2年超ぶりの高い水準となったが、正規雇用の平均時給伸び率は5.2%と4月の4.8%から加速した。かつて賃金上昇ペースが速すぎるとしてBOCが利下げに消極的だった経緯もあり、平均時給の伸びが加速すれば7月会合での利下げ観測は一段と後退するだろう。

6月24日週の回顧
 今週は円相場が目立つ動きとなった。ドル円が37年半ぶりの高値をつけるなど円安の流れが継続。ポンド円は203円台まで2008年8月以来の高値を更新し、加ドル円は小動きながらも2007年7月以来の高値となる117円半ばまで上昇した。また、ドルの底堅い動きが続くなか、ポンドドルは1.27ドル近辺で上値が重くなるも1.26ドル前半で下げ渋った。ドル/加ドルは、5月CPIの結果を受けて一時加ドル買いに傾いたが、1.36加ドル前半で下げ渋り、1.37加ドルを挟んでの動意に欠ける動きが継続した。(了)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ