主要通貨ペア(ドル/円、ユーロ/円、豪ドル/円、ポンド/円)について前営業日の値動きをわかりやすく解説し、今後の見通しをお届けします。
作成日時 :2024年6月28日8時40分
執筆・監修:株式会社外為どっとコム総合研究所 調査部長 神田卓也
目次
▼27日(木)の為替相場
(1):RBA副総裁「適切な政策対応は冷静さを保つこと」
(2):米GDPは上方修正
▼外為注文情報/ ▼本日の見通し/ ▼ドル/円の見通し:方向感が定まりにくい相場展開/ ▼注目の経済指標/ ▼注目のイベント
27日(木)の為替相場
期間:27日(木)午前6時10分~28日(金)午前5時55分 ※チャートは30分足(日本時間表示) 出所:外為どっとコム
(1):RBA副総裁「適切な政策対応は冷静さを保つこと」
豪中銀(RBA)のハウザー副総裁は、5月消費者物価指数(CPI)が半年ぶりの高い伸びになったことについて「1つの数値に基づいて政策を定めるのは大きな間違いだ」として、利上げに動くにしても他のデータを見きわめる姿勢を示した。「適切な政策対応は明らかに冷静さを保つことだ。(インフレ率は)やや平坦ではないが低下している」とし、8月の会合までに雇用、小売売上高、企業調査などさらに多くのデータが発表されると述べた。
(2):米GDPは上方修正
米1-3月期国内総生産(GDP)・確定値は前期比年率+1.4%で改定値(+1.3%)から上方修正された。一方、1-3月期個人消費は改定値の+2.0%から+1.5%へ下方修正された。米新規失業保険申請件数は23.3万件と市場予想(23.5万件)を僅かに下回り前週(23.9万件)から減少した。米5月耐久財受注は前月比+0.1%、輸送用機器を除いた受注は前月比-0.1%と、いずれも市場予想(-0.5%、+0.2%)に反する結果となった。
27日(木)の株・債券・商品市場
ドル/円 外為注文情報(FX板情報・オーダー状況)
【情報提供:外為どっとコム】
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人気通貨ペア 本日の予想レンジ
ドル/円の見通し:方向感が定まりにくい相場展開
昨日のドル/円は160円台後半で高止まり。前日に38年ぶりの高値(160.87円前後)を更新した反動などから売りが先行したが、160.20円台で下げ止まるとNY市場終盤には160.82円前後まで持ち直した。連日の高値更新とはならなかったものの、上値試しの機運は削がれていないようで本日の動きが注目される。円買い介入への警戒感がくすぶる東京市場では上値の重い展開が予想されるが、海外市場では上値試しの動きが再び強まる可能性があると見る。もっとも、NY市場では米連邦準備制度理事会(FRB)がインフレデータとして重視する5月の米個人消費支出物価指数(PCEデフレーター)が発表されることから、ドル/円の方向性はその結果に左右される公算が大きい。そのほか、月末・四半期末の最終取引日となるため、特殊フローの影響が相対的に大きくなりやすい。ドル高・円安基調そのものに変化はないと見るが、本日については不確実要素も多く、一時的に方向感が定まりにくい相場展開となることも考えられる。
注目の経済指標:米PCEデフレーター
注目のイベント:FRB高官発言
※時間は日本時間での表示になります。
※「注目の経済指標」「注目のイベント」は注目度が高い順に「◎」「○」「無印」で表示しております。
※発表時刻は予告なく変更される場合があります。また、予定一覧は信憑性の高いと思われる情報を元にまとめておりますが、内容の正確性を保証するものではございませんので、事前にご留意くださいますようお願いいたします。
神田 卓也(かんだ・たくや)
1991年9月、4年半の証券会社勤務を経て株式会社メイタン・トラディションに入社。 為替(ドル/円スポットデスク)を皮切りに、資金(デポジット)、金利デリバティブ等、各種金融商品の国際取引仲介業務を担当。 その後、2009年7月に外為どっとコム総合研究所の創業に参画し、為替相場・市場の調査に携わる。2011年12月より現職。 現在、個人FX投資家に向けた為替情報の配信を主業務とする傍ら、相場動向などについて、経済番組専門放送局の日経CNBC「朝エクスプレス」や、ストックボイスTV「東京マーケットワイド」、ニッポン放送「飯田浩司のOK! Cozy up!」などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。WEB・新聞・雑誌等にコメントを発信。
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