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東証プライムの売買代金は概算で3兆4600億円。業種別では輸送用機器、医薬品、倉庫・運輸などが上昇した一方、非鉄金属、ゴム製品、サービスなどが下落した。ティーケーピーとの資本業務提携を発表したノバレーゼが急伸。反面、海外子会社に対して2件の訴訟が提起されたと発表した千代田化工建設が大幅に下落した。
東証プライムの騰落銘柄数は値上がり1124/値下がり476。きょうの全体市場をけん引するような動きを見せたトヨタが円安に好反応を示して2.5%高。レーザーテックやソシオネクストなど半導体株が米エヌビディアの大幅安を跳ね返して上昇したことも、全体のリスク選好ムードを高めた。名村造船や伊勢化学が商いを伴って急騰。ツルハHDが決算を材料に買われたことを受けて、スギHDやウエルシアHDなどドラッグストア株に連想買いが入った。
一方、ディスコ、信越化学、ルネサスなど半導体関連にはエヌビディア株安を受けて売られたものも散見された。主力どころではダイキンやリクルートなどが軟調。メルカリが4.7%安と弱さが目立った。下方修正と減配を発表したエンビプロが大幅安。先週大きく上昇した直近上場のインテGが利益確定売りに押されて急落した。
日経平均は大幅上昇。主力大型株に強い動きが見られた。意外高のようにも見えるだけに、あす以降の反動に注意を払う必要はある。ただ、円安進行に対する警戒がそれほど高まらず、トヨタなど自動車株が素直に買われるのであれば、日本株の不安要素は小さくなる。足元のドル円はそこまで荒い値動きにはなっていない。160円台に乗せたとしても為替介入まではないとの見方が強まるようなら、外需株には見直し余地が出てくる。
テクニカル面では25日線(38703円、24日時点、以下同じ)近辺での一進一退が続いている。きょうの動きは良かったが、直近で上値が重かった分が若干修正された程度。75日線(38928円)や節目の39000円を早々に超えることができるかが目先の焦点となる。大型株が存在感を出してきたことから、商いが厚みを増してくるかにも注意を払っておきたい。
・提供 DZHフィナンシャルリサーチ