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【市場概況】東京為替見通し=緩やかに円安進行か、農中外債売却にも注目集まる

昨日の海外市場でのドル円は、米小売売上高の下振れをきっかけに全般ドル売りが優勢になると157.63円付近まで下押ししたものの、ユーロ円などクロス円の上昇につれた買いが入ると158.01円付近まで持ち直した。ユーロドルは米長期金利の低下とともに全般ドル売りが活発化すると一時1.0761ドルまで上値を伸ばした。ただ、ロンドンフィキシングに絡んだユーロ売り・ドル買いのフローが観測されると、1.0732ドル付近まで上値を切り下げた。

 本日のドル円相場は、緩やかなペースながらも引き続き底堅い動きとなるか。先週末の日銀政策決定会合に続き、昨日参議院財政金融委員会に出席した植田日銀総裁は「次回会合で政策金利の引き上げは十分あり得る」と、改めて7月の政策決定会合で利上げの可能性も示唆した。しかしながら、市場の反応は非常に限られ、仮に7月に利上げした場合でも円高に反応するのは限定的になる可能性もある。そして、逆に日銀が利上げ期待のハードルを上げてしまったことで、国債購入の減額程度ならば、むしろ円安がさらに進むことも考えられる。また、この数日は米長期金利が低下しているにもかかわらず、ドル円は続伸していることを見ると、改めて需給的にも円売り意欲の根強さがうかがえる。

 本日は本邦からは、5月貿易収支と日銀の政策決定員会の議事要旨が公表される。貿易収支ではここ最近は市場の反応は鈍く、日銀議事要旨も今月行われたものではなく4月25-26日分のものであることで、市場が反応するのは難しいだろう。他の市場の注目としては、兼ねてから問題になっていた農林中央金庫の外債投資の失敗による含み損について、外債を10兆円売却することが明らかになったことだ。この売却による為替相場の影響も今後注目しておきたい。
 
 本日は早朝に発表されたニュージーランド(NZ)の1-3月期経常収支以外は、アジア・オセアニア市場からは市場を動意づけるような経済指標の発表予定はない。しかし、欧州入りの際に英国から消費者物価指数(CPI)が発表されることで、欧州勢参入直後から欧州通貨は動意づくことが予想される。なお、本日は米国市場がジューンティーンスで休場となる。

(松井)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ