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【見通し】ロンドン為替見通し=仏政局が市場の焦点は変わらず、経済指標は独ZEW等発表予定

本日のロンドン為替市場では、欧州経済指標と引き続きフランスの政局が市場の焦点となりそうだ。

 経済指標では日本時間18時に、6月のドイツとユーロ圏のZEW景況感指数、5月のユーロ圏消費者物価指数(HICP)改定値などが発表される。独ZEWは前月分より改定が見込まれているが(予想:50.0、前回47.1)、昨日はユーロドルは小反発したとはいえ、ここ最近は売り基調が強いことでネガティブサプライズへの反応が敏感になりそうだ。HICP改定値は、速報値よりも大幅に改定がない限りは市場の反応は限られると思われる。

 経済指標より注目度が高いのが、30日に1回目が行われるフランスの総選挙。連日支持率が事細かに発表されるが、16日付では10・11日調査とほぼ変わらずルペン氏が率いる極右政党・国民連合(RN)が35%の支持を獲得する勢い。左派系連合「人民戦線」の支持率は26%で2位。マクロン氏率いる与党・再生(RE)は19%で3位となっている。RNの台頭を警戒する声が強いが、人民戦線が躍進した場合は、欧州連合(EU)離脱のリスクなどもあることで、REにとっては依然として厳しい状況には変わりがない。昨日は、仏株CAC40は反発したとはいえ、欧州連合(EU)議会選挙前の水準とはかけ離れていることもあり、為替相場だけユーロ安の動きが一服したと考えるのは時期尚早で、引き続き下値リスクの方が強そうだ。

想定レンジ上限
・ユーロドル:日足一目均衡表・転換線1.0785ドル。

想定レンジ下限
・ユーロドル:4月16日安値1.0601ドル。


(松井)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ