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来週の為替予想(ポンド/円 ユーロ/円) 「ポンドはユーロの避難先としての存在感増す、ユーロ仏政局が重石として続くか」ハロンズ FX 2024/6/16

 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人
執筆日時 2024年6月14日 13時45分

ポンドはユーロの避難先としての存在感増す、ユーロ仏政局が重石として続くか

ユーロ/円不安定、ポンド/円は底堅く推移

ユーロ/円は欧州議会選挙で、フランスの極右政党の「国民連合」(RN)が、マクロン大統領が率いる中道の「再生」(RE)に圧勝したことで、フランスの政情不安が意識されて168.30円付近まで売りが先行しました。日銀会合を巡る思惑から170.135円まで持ち直した後は、軟調な欧米株式相場を受けて168.280円まで下げ幅を広げました。その後、日銀が政策を据え置いたことからユーロ/円は169.65円付近まで戻したものの、欧州不安で戻りは限られました。

かたやポンド/円は低調な労働統計や国内総生産などのデータが発表されたものの、市場の関心が日米欧に向いていたこともあり手掛かりにならず、ポンド/円は主体性のない展開でした。ポンド/円は201.317円までレンジ上限を広げた後、199.668円までの下押しを挟んで日銀会合の結果を受けて201.447円までレンジ上限を広げました。(各レート水準は執筆時点のもの)

FXのライブ解説、米CPI・PPI下振れもドル円全戻し「いたちごっこ」 (2024年6月13日)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

ユーロ/円、ファンダメンタルズに逆行して底堅さ示す

欧州議会選挙で極右RNが躍進するのは予想通りでしたが、ここまで大差がつき、しかもマクロン大統領が国会を解散して選挙に打って出たことは意外でした。世論調査では、極右RNが31%近い支持を集めており、下院議員選挙でも勝利しそうです(ただ、単独過半数にはわずかだが届かない)。極右RNはFrexitやEU離脱はもう望んでいないとしている点は好感されるものの、移民抑制、退職年齢の引き下げなどコスト上昇が見込まれる経済プログラムでフランスの財政再建へのリスクが高まれば、今後さらにユーロ安が進む恐れもありまず。こうした状況下では、予想を上回る経済指標からユーロが買われても、その勢いは続かない可能性があります。逆にファンダメンタルズが弱ければ、追加利下げ期待によりユーロの調整スピードが増す危険もあり、ユーロは全体的に上値が抑制されやすくなったイメージはあります。

仏下院選挙

上記のようにファンダメンタルズ面では上値の重さが感じられるユーロですが、テクニカルな面では少し状況が違います。ユーロ/円は上昇チャネル中で右肩上がりの推移を続けるなど、底堅いイメージが強いです。日足一目均衡表・雲上限が垂れている部分へ差し掛かり、サポート力が限られることで調整的な動きもありそうですが、それでもチャネルの下限である166.850円から167.100円付近では下げ渋るのではないでしょうか。167円前半まで調整したところを買い拾いたいと個人的には考えています。

【ユーロ/円チャート 日足】

EUR/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:EUR/JPY:166.500-171.500

採決拮抗なら、利下げ期待再燃でポンド安か

英国労働需給は緩和が継続しつつも、賃金の上昇率が高止まりしており、インフレ抑制達成を拒んでいる様子が窺えます。市場では、8月利下げを見込む投資家がいるものの、19日の5月消費者物価指数(CPI)次第ではこれが9月へ後ろ倒しされる可能性があり、CPIの結果は注目されます。また、20日の英中銀・金融政策委員会(MPC)も注意が必要でしょう。政策変更はないと見られていますが、前回7(据え置き)対2(利下げ)だった票数の行方が着目されます。据え置き支持と利下げ支持の差が縮小する形になれば、一旦後退した8月利下げ観測が持ち直してくるケースも想定されます。19・20日を挟んでポンドの振幅は大きくなりそうです。

ポンド/円は、4日に197.20円付近まで調整した後は、21日移動平均線にサポートされて201円のレジスタンスを突破してくるなど、底堅く推移しています。次の節目としては、3日高値(200.643円)と4日安値(197.196円)の下落幅の倍返しとなる、204.090円が意識されそうなレベルとなります。高値水準であるため、ここからの買いは慎重に見極めたいですが、5日線(13日時点で200.095円)まで調整したところは打診的に少額だけ買って様子を見たいと考えます。

【ポンド/円チャート 日足】

GBP/JPY日足チャート
出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:GBP/JPY:197.000-204.000

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一言コメント

メキシコ、インド、南アフリカでの総選挙、欧州議会選挙と波乱が起き、気が付けば『選挙の年』となっていました。これから、米大統領選に向けて一層、政治的な話題が市場の動意を誘うことになるのでしょうね。政治的な話題は分かりづらいこともあり、苦手です。

 
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