読む前にチェック!最新FX為替情報

読む前にチェック!
最新FX為替情報
CFD銘柄を追加!

スプレッド
始値比
  • H
  • L
FX/為替レート一覧 FX/為替チャート一覧 株価指数/商品CFDレート一覧 株価指数/商品CFDチャート一覧

来週の為替予想(豪ドル/円 NZドル/円 )「インフレ加速、雇用は強い!それでもRBAは様子見か?」ハロンズ FX 2024/6/15

 

https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/g/gaitamesk/20220325/20220325130808.png

執筆:外為どっとコム総合研究所 中村 勉
X(Twitter):@gaitamesk_naka
日々、為替情報発信中!

今週の振り返り

今週の豪ドル/円は103.08円前後で、NZドル/円は95.65円前後で週初を迎えました。週前半は豪ドル、NZドルともに独自の材料に乏しく対外要因での動きとなりました。その中で、日米株価の上昇や米金利上昇による円売りの影響もあり、豪ドル/円、NZドル/円ともに下値を切り上げる動きとなりました。12日に発表された米5月消費者物価指数(CPI)は米長期金利の低下と株価の上昇に、同日に開催された米連邦公開市場委員会(FOMC)は米長期金利の上昇と株価の下落に繋がる好悪両方の材料となりました。ただ、豪ドル/円、NZドル/円はそれぞれ都合の良い受け止め方(株上昇による資源国通貨買いと金利上昇による円売り)をしました(執筆時)。

豪労働市場ひっ迫の緩和和続くか?

RBAは前回5月の会合では政策金利を4.35%で据え置きました。声明では根強い物価上昇圧力に警戒感を示したものの、政策運営を巡るスタンスは中立を維持しました。

その後発表された豪州の主要経済指標を見ると、4月の雇用統計で雇用者数は予想以上に増加しましたが、パートタイマーの増加が要因でした。そして失業率は4.1%に悪化しており、豪州の労働市場のひっ迫はやや緩んできた印象を与えました。こういった労働市場の軟化が続けばRBAの利下げへのハードルが徐々に低くなると見られていました。しかし今週の13日に発表された5月の雇用統計では正規雇用者が大幅に増加し、失業率は4.0%へ低下。労働市場の状況はもう少し見極める必要がありそうです。

次にCPIですが、豪4月CPIは前年比+3.6%となり、2カ月連続でインフレが加速していることを示しています。月次CPIは四半期CPIの補助的な役割とは言え、利下げを後押しする内容ではありません。

5日に発表された豪1-3月期国内総生産(GDP)は前期比+0.1%となり予想や前回(+0.2%、+0.3%)を下回りました。そして小売売上高は3月に前月比-0.4%を記録した後、4月は+0.1%と小幅な増加となっています。4月の小売売上高の前年比は+1.3%で、豪州の人口増加率が年率で2%を超えていることを考えると消費の伸びは弱いです。これは高金利や高インフレによる物価や居住費の増加が豪州の家計を圧迫しているためです。
経済の弱さを見ると利下げをして経済を支えたいところですが、インフレが鈍化どころか再び加速を見せているため来週のRBA理事会で利下げという選択肢を選ぶ可能性はかなり低そうです。では利上げの可能性はどうでしょうか?5月のRBA理事会の議事録には「利上げか据え置きかを議論した」との文言がありました。インフレが再加速しているのであれば利上げの可能性も考えられます。ただ、RBAが5月に公表した金融政策報告では6月時点のインフレ率は+3.8%となっています。2カ月連続で加速を示していますが、RBAの予想を上回るペースでのインフレ再加速ではありません。そのため、利上げの可能性も低そうです。
市場も今回のRBA理事会では据え置き予想となっていますので、今回の注目は声明やブロック総裁の発言内容となりそうです。

豪ドル/円のテクニカル分析

豪ドル/円は今週も104円台後半で上値を抑えられました。目先の上値目途は4月29日高値(104.95円前後)。その上は2013年4月11日高値の105.41円前後が次の上値目途として意識されそうです。一方で下値ですが、執筆時には日足一目均衡表・基準線がサポートとして機能しています。来週はこの基準線が103.72円前後で横ばいとなります(期間中の高安、104.859円と102.615円前後を抜けなければ)。今週急上昇して日々線に接近していますので、基準線が引き続きサポートとして機能するか注目です。その下では6月4日の安値(102.62円前後)、日足一目均衡表・雲が意識されそうです。

【豪ドル/円 日足・一目均衡表】

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」

予想レンジ:AUD/JPY:102.50-106.00、NZD/JPY:95.50-98.50

6/17週のイベント:

06/17 (月) 11:00 中国 5月小売売上高
06/17 (月) 11:00 中国 5月鉱工業生産
06/18 (火) 13:30 豪準備銀行(RBA)、政策金利発表
06/19 (水) 07:45 NZ 1-3月期四半期経常収支
06/20 (木) 07:45 NZ 1-3月期四半期国内総生産(GDP)

一言コメント:

先週末に木更津へ潮干狩りに行ってきました。 出発が遅れ、渋滞に巻き込まれたため、現地に着いたのはお昼過ぎ。時間的には遅かったのですが、ほかの方が既に帰っていたため、比較的すいていました。肝心のアサリですが、少し掘るとすぐ見つかるため小一時間で大漁でした。小さい子連れにはちょうど良かったです。

お知らせ:FX初心者向けに12時からライブ解説を配信

外為どっとコム総合研究所の調査部に所属する外国為替市場の研究員が、FX初心者向けに平日毎日12時ごろからライブ配信を行っています。前日の振り返り、今日の相場ポイントなどをわかりやすく解説しています。YouTubeの「外為どっとコム公式FX初心者ch」でご覧いただけます。

12時からのFXライブ解説 配信チャンネルはコチラ

YouTube特別キャンペーン告知QRバナー

 
nakamura.jpg 外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員
中村 勉(なかむら・つとむ)
米国の大学で学び、帰国後に上田ハーロー(株)へ入社。 8年間カバーディーラーに従事し、顧客サービス開発にも携わる。 2021年10月から(株)外為どっとコム総合研究所へ入社。 優れた英語力とカバーディーラー時代の経験を活かし、レポート、X(Twitter)を通してFX個人投資家向けの情報発信を担当している。
経済番組専門放送局ストックボイスTV『東京マーケットワイド』、ニッポン放送『飯田浩司のOK! Cozy up!』などレギュラー出演。マスメディアからの取材多数。
●免責事項
本サイトに掲載する情報には充分に注意を払っていますが、その内容について保証するものではありません。また本サービスは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであって、投資勧誘を目的として提供するものではありません。投資方針や時期選択等の最終決定はご自身で判断されますようお願いいたします。なお、本サービスの閲覧によって生じたいかなる損害につきましても、株式会社外為どっとコムは一切の責任を負いかねますことをご了承ください。