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【見通し】株式明日の戦略-大幅安も場中は小動き、米CPIとFOMCの結果に注目が集まる

12日の日経平均は3日ぶり反落。終値は258円安の38876円。まちまちの米国株を受けても寄り付きから200円を超える下落。FOMC結果や米5月消費者物価指数の発表を前に手がけづらさが意識される中、前場では下値を探る動きが続いた。ただ、下げ幅を300円超に広げても38800円は割り込まずに下げ渋った。後場は下値不安は和らぎ下げ幅を縮めたが、戻りは緩慢。終日狭いレンジでの小動きに終始し、寄り付き(38865円)近辺で取引を終えた。米長期金利が低下したことで新興グロース株には買いが入り、グロース250指数は上昇した。

 東証プライムの売買代金は概算で3兆3600億円。業種別ではプラスは石油・石炭と鉱業の2業種のみで、倉庫・運輸が相対的に値を保った。一方、パルプ・紙、証券・商品先物、海運の3業種は2%台の下落となった。証券会社が目標株価を引き上げたTDKや村田製作所が、米アップル株の大幅高も追い風に大幅上昇。反面、5月度の月次が失望を誘ったきずなホールディングスが急落した。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり619/値下がり954。足元で振れ幅が大きくなっている名村造船や伊勢化学が売買代金上位銘柄にランクインして大幅上昇。主力どころではディスコが強い動きを見せた。初配の実施方針を示したラクスルが急騰。決算や優待新設などが好感されたGENDAが10.1%高となり、グロース市場で売買代金トップとなった。

 一方、ファーストリテイリング、リクルート、キーエンスなどが軟調。業種では川崎汽船など海運株が弱かった。米長期金利は低下したが、三井不動産、三菱地所、野村不動産など不動産株は強めに売られるものが多かった。月次データを材料に東宝や物語コーポレーションが大幅安となった。

 日経平均は3日ぶり反落。ローソク味では実体部分もヒゲも短く、大きく下げて始まったところからはほとんど動きがなかった。きょう敢えてトレードする理由は乏しく、月曜、火曜と上昇した分、反動で下に値幅が出たということだろう。

 本日の米国では、5月消費者物価指数(CPI)とFOMCの結果を確認する。FOMCでは政策金利は据え置きが濃厚。「ドットチャート」で年内の2回もしくは1回の利下げ見通しが示唆されるとの予想が多く、2回なら妥当、1回なら株式にはネガティブとみられている。ただ、パウエルFRB議長の会見のニュアンスにもかなり影響を受けそうであるほか、CPIの結果もかく乱材料となり得る。

 焦点は米長期金利に大きな動きが出てくるかどうか。4.4%近辺で推移している米10年債利回りが4.5%台に乗せてしまうと、株式市場は不安定になると思われる。米国では翌13日に5月生産者物価指数(PPI)の発表もある。一方、米長期金利が大きく低下してくれば、米国株に対する買い安心感が一段と高まる。足元ではS&P500やナスダックが史上最高値圏で推移している。この流れが継続するか否か、グローバル株式市場を見る上で要注目の1日となる。

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ