ドル/円、157円台で底堅い…明日の米5月CPI・FOMCまで様子見ムードか
東京市場のドル/円は、小幅高の展開。序盤に157円台へ持ち直すと日本株高を意識した円売りなどを背景に157.33円前後を付けました。ただ、その後は新規手掛かりの材料に乏しい中でやや伸び悩んでいます。
欧州市場では、6月3日以来となる157.39円前後まで強含みましたが、米長期金利が低下したことで157.10円台まで押し戻されました。
市場では、先週末の米5月雇用統計の結果を受けて米連邦準備制度理事会（FRB）による利下げは早くて11月との見方に傾きつつあります。そうした中で、明日の米5月消費者物価指数（CPI）と米連邦公開市場委員会（FOMC）に注目が集まっています。今夜は、ドル/円に関係する重要イベントが予定されていないこともあり157円台を中心に方向感の出にくい相場展開となりそうです。
ドル/円をテクニカル分析で見ると、10日・20日移動平均線がやや横ばいですが、安値を切り上げる流れが続いているため上昇基調は継続していると見られます。また、RSIが50ライン上で上向きとなっています。157円台での上値を試す展開となっていますが、6月高値である157.50円付近が上値抵抗として意識されそうです。一方で157.00円付近を支持に底堅い推移も考えられます。
ドル円 日足チャート
この後の経済イベント
6/11（火）
20:00 ホルツマン・オーストリア中銀総裁、ビルロワドガロー仏中銀総裁講演
20:05 レーンECB専務理事講演
21:00 メキシコ4月鉱工業生産
23:00 マクルーフ・アイルランド中銀総裁講演
25:45 エルダーソンECB専務理事講演
26:00 米10年債入札（390億ドル）
----- OPEC月報
6/12（水）
10:10 日銀国債買い入れオペ（1-3年、3-5年、5-10年、25年超）
10:30☆中国5月消費者物価指数
10:30 中国5月生産者物価指数
※☆は特に注目の材料
経済指標・イベントの結果について
主要な経済指標・重要イベントの結果について、最新情報は外為どっとコムサイトの「経済指標カレンダー」で確認できます。
外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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