このレポートでは、メキシコペソとアメリカ経済や日本円との為替レートの動き、メキシコペソの見通し、そしてその影響を受ける可能性がある要因について詳しく解説します。
執筆：株式会社外為どっとコム総合研究所 宇栄原宗平
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ペソ円、次期大統領の発言で急落
■メキシコペソの現状
- メキシコペソは不安定な動きが続いている。
- 前日は8.4円付近まで下落し、年初来安値の8.26円に迫る展開となった。
- 一旦8.6円台まで持ち直したが、今朝再び大きく下落している。
■急落の背景
- 次期大統領のシェインバウム氏の発言が影響した。
- 記者会見で、就任後最初に議論される公約として司法改革に言及。
- 司法改革がメキシコのビジネス環境を悪化させるのではないかという見方から、ペソが売られた。
■今後の見通し
- シェインバウム氏の大統領就任は10月だが、それまでに同様の発言が出てくる可能性がある。
- 市場がどう受け止めるかによって、メキシコペソの不安定な動きが続く可能性がある。
- 現在は8.5円付近がサポート水準と見られるが、明確な持ち直しとは言い難い状況。
■取引の注意点
- 政策金利が高いため、長期投資でレバレッジを低めにしてスワップポイントを取る戦略もある。
- ただし、メキシコペソは予測不可能な動きをするため、その手法には注意が必要。
- 9円付近が上値抵抗となる可能性があり、突破できなければ再び売られる可能性がある。
- 長期投資であっても、反落のサインがあれば利確し、安くなったところで買い戻すという戦略が必要。
総じて、メキシコペソは次期大統領の発言などによって不安定な動きが続く可能性が高い。8.5円付近がサポート水準として機能するかが注目ポイントだが、明確な持ち直しシグナルとは言えない。長期投資を行う場合でも、慎重なポジション管理が求められる。
メキシコペソ/円 日足チャート
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外為どっとコム総合研究所 調査部 研究員宇栄原 宗平（うえはら・しゅうへい）
国際テクニカルアナリスト連盟 認定テクニカルアナリスト(CFTe) 2015年から金融業界に参入し、顧客サポートなどに従事。また金融セミナーの講師としても活躍する。2022年2月（株）外為どっとコム総合研究所へ入社。これまでの経験や知識を活かしながら、FX個人投資家へ精力的な情報発信を行っている。経済番組専門放送局「ストックボイス」や、ニッポン放送『辛坊治郎 ズーム そこまで言うか！』でのレギュラー解説ほか出演多数。マネー誌『ダイヤモンドZAi(ザイ)』にてドル円・ユーロ円見通しを連載中。
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