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来週の為替予想(米ドル/円)「日米会合通じ次なる方向摸索、米ドル/円は振幅荒いがレンジか」ハロンズ FX 2024/6/8

 

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執筆:外為どっとコム総合研究所 小野 直人

執筆日時 2024年6月7日 13時05分

日米会合通じ次なる方向摸索、米ドル/円は振幅荒いがレンジか 

米ドル/円、156円付近で方向性定まらず

予想を下回ったISM製造業景況指数、インド総選挙での与党の苦戦、日銀の国債購入減額観測が材料となり、米ドル/円は154.536円まで下げました。しかし、インドでは与党による連合政権樹立が濃厚となったほか、市場予想を上回る米5月ISM非製造業景況指数を受けると、米ドル/円は156.48円付近まで持ち直しました。その後、日銀当局者から追加の金融調節には少し距離がある旨の発言が伝わる中で、156.00円を中心とした振幅が続きました。(各レート水準は執筆時点のもの) 

FXのライブ解説、経済指標を活用したFXトレード手法 (2024年6月6日)

※相場動向については、外為どっとコム総研のTEAMハロンズが配信している番組でも解説しています。

週後半にFOMC・日銀会合

来週は米消費者物価指数(CPI)、米FOMC、日銀の金融政策決定会合と週後半にかけて噛みごたえのあるイベントが並びます。予め方向性を決めつけた取引は避け、柔軟に対処できるように心がけたいです。米イベントでは、CPIやFOMCを通じて年内の利下げ回数の織り込みがどのように進むのかがポイントになるでしょう。また、日銀会合については追加利上げを巡る議論の行方や、一部報道が「日銀が国債購入の減額を具体的に検討」と報じているように、国債購入を巡る議論の進展が見られるかが着目されそうです。

米FOMCはタカ派にはなり切れない

FOMCでの着目点は、新たに公表される経済・金利見通しを通じて、年内の利下げ回数見通しに変化があるのかどうか、パウエル議長の利下げ認識に変化があるのかどうかとなります。年内の利下げ回数については、恐らくはこれまでの2回が踏襲されると考えますが、1回がコンセンサスとなればタカ派サプライズとなり、米ドル/円の上昇余地が広がるでしょう。また、パウエル議長については、利下げを急がない姿勢を継続すると考えますが、次の行動はあくまでも緩和である点も変わらないと思われます。FOMCの結果公表直前に発表されるCPIによっては市場の雰囲気が変わる可能性はありますが、タカ派イベントにはなりづらいと考えています。

日銀はハト派になり切れない

また、日銀の追加利上げについては、植田総裁が「2%物価目標の実現にはインフレ率が2%付近で安定すること」としているほか、中村日銀審議委員が「今のタイミングでの利上げは早い」などとしていることから、7月利上げとは少し距離を取る感じになるのではと考えています。その傍ら、急速で一方的な円安は望ましくないとの政府の立場も考慮して、月の国債購入の減額を決めて円安のスピード調整を図るのではないかと見ています。1兆円程度の減額は織込まれつつありますが、まだ織り込みが浅い分、減額が決まれば瞬間的には円買いで反応することもあるでしょう。

以上のように考えると、イベントへの思惑が交錯して米ドル/円の振幅は荒くなる可能性はあるものの、米国サイド・日本サイドとも強弱まちまちの内容から、明確なトレンドは出ず、直近のレンジでの振幅が続くのではないでしょうか。

トライアングルの中で次の方向を摸索(テクニカル分析)

156.80-157.00円のレジスタンスラインを越えてくれば160.00円に向けた動きが期待でき、154.30-60円の支持線を割れてくれば、日足一目均衡表の雲下限(153.346円)割れを試す流れが強まりそうですが、もうしばらくはこの現状のレンジを中核レンジにして次なる方向性を探ることになると考えています。

【米ドル/円チャート 日足】

ドル円 日足チャート

出所:外為どっとコム「外貨ネクストネオ」
予想レンジ:
USD/JPY:153.500-157.500

6/10 週のイベント:

スケジュール

外為どっとコム「経済指標カレンダー」

一言コメント

来週は欧米で金融政策会合が開催され、週を通じて神経質な相場環境になりそうです。為替だけでなく、株式や債券市場への目配りも重要でしょう。