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【見通し】株式明日の戦略-反落も大幅安は回避、金利低下局面に向けての地ならしも進む

4日の日経平均は3日ぶり反落。終値は85円安の38837円。まちまちの米国株を受けても寄り付きから200円を超える下落。ダウ平均の下落や米長期金利の低下に伴い円高(ドル安)が進行したことが嫌気された。安く始まった後は方向感に欠ける動きが続いた。序盤で下げ幅を2桁に縮めたところでは売り直された。一方、そこから下げ幅を300円超に下げて38500円台に入ったところでは切り返した。後場に入ると改めて戻りを試しに行ったが、前日終値に迫りながらも38900円は超えられずに失速。以降は押しては戻しといった動きを繰り返し、2桁の下落で終えた。新興銘柄が米長期金利の低下に好反応を示しており、グロース250指数が2%を超える上昇となった。

 東証プライムの売買代金は概算で4兆2700億円。業種別ではその他製品、サービス、不動産などが上昇した一方、鉱業、石油・石炭、保険などが下落した。長期金利の低下を好感して、東急不動産ホールディングス、ゴールドクレスト、MIRARTHホールディングスなど不動産関連に買いが入った。反面、長期金利の低下を嫌気して、筑波銀行、千葉銀行、栃木銀行など地銀株が軒並み大幅安となった。

 東証プライムの騰落銘柄数は値上がり794/値下がり799。証券会社が目標株価を引き上げたリクルートHDが買いを集めて上場来高値を更新。任天堂、ソニーG、カバーなどグロース系の銘柄の動きが良かった。サンリオ、ラウンドワン、イオンファンタジーなどレジャー関連が大幅上昇。上方修正や増配を発表したメディアスHDが、一時ストップ高となるなど急騰した。

 一方、米長期金利の低下やナスダック高を受けても半導体株が弱く、レーザーテックが4%を超える下落。円高進行と認証不正問題を嫌気して、トヨタやホンダなど自動車株が売りに押された。NY原油が大きめの下落となったことから、INPEX、コスモエネルギー、三井物産など原油と連動性の高い銘柄が大幅下落。足元で振れ幅が大きくなっていた名村造船が商いを伴って急落した。

 3日の米債券市場では、5月のISM製造業景況指数が市場予想を下回ったことなどを受けて、10年債利回りが4.4%台まで低下した。金利の上げ下げに神経質となる状況が続いているが、この日は低下の度合いがかなり大きかった。短期的な振れ幅が大きくなっているだけなのか、それともここから低下基調を強めてくるのか。本日の米国では4月雇用動態調査(JOLTS)求人件数や4月製造業新規受注が発表される。これらの結果と米長期金利の反応が注目される。

 日経平均はやや値動きが荒くなったものの、引けでは85円安(38837円)と2桁の下げにとどまった。プライムでは値上がり・値下がり銘柄数が均衡している。5月後半には4兆円を下回ることも多かった売買代金は、6月3日、4日と4兆円を上回っており、買い意欲が高まっている印象。足元では半導体株がさえないが、きょうはサービス系や中小型のグロース株に資金が向かっており、金利低下局面で買える銘柄の裾野も広がっている。木曜6日にECB理事会、金曜7日に米5月雇用統計の発表があり、あすはこれらを前に様子見姿勢が強まりそうだが、流れは悪くない。75日線(38980円、4日時点)や節目の39000円を上回る展開に期待したい。

(越後)

・提供 DZHフィナンシャルリサーチ