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メキシコペソ/円 月間予想「16.40~16.80ペソのレンジを予想!大統領選挙を控えて」FXレポート 2024年6月

 

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メキシコの経済状況

5月23日に発表された1~3月期のGDP確報値は1.9%となり速報値の2%から0.1%下方修正された。政策金利の高止まりとペソ高が成長にとって逆風になっているようだ。長期化する干ばつによる農産物の生産減少がインフレの再燃の材料になる懸念もある。

メキシコの大統領選挙

6月2日の投開票では与党候補のリードが続いている。地元紙の世論調査では与党MORENA(国家再生運動)のシェインバウム氏の支持率が56%と大きくリードしている。
シェインバウム氏は現大統領ロペスオブラドール氏の最低賃金の引き上げ政策などを継承する見込み。
6月2日は大統領選挙のほかに上下両院の国会議員選挙、首都メキシコシティ市長と8州の知事、地方首長、議員など大規模な選挙になる。

メキシコ中銀の金融政策

9日に開かれた金融政策決定会合でメキシコ中銀は政策金利を11%に据え置いた。3月21日の会合では3年ぶりに利下げに踏み切ったが、今回は予想通りの据え置きとなった。
メキシコの4月のCPIは前年比4.65%となり、3月の4.42%から上昇、2月の4.4%から2カ月連続の上昇となった。全土で干ばつや山火事の影響があり野菜や果物の値段の上昇が続いている。
23日に発表された9日会合の議事要旨では据え置きは全会一致となったが意見が分かれていたことが分かった。主な意見としてインフレの停滞、リスクバランスの悪化、インフレ率の目標値超えが長引く見通しを踏まえると、現在も今後数カ月間も、政策金利の追加的微修正は行えない、サービス価格インフレが予想以上に根強く、インフレ率の低下スピードが遅くなりそうなため、今後の利下げは段階的に行うべき、金融政策はインフレ次第といったものだった。

メキシコペソの投資戦略

ドルペソは4月19日に17.86ペソまで上昇したが、その後は米10年債利回りが4.7%から4.4%に低下したこともあり16.52ペソまでドル安ペソ高がすすんだ。長期的には17.40ペソ付近がレジスタンスだが短期的には16.80付近がレジスタンスとなり16.40~16.80ペソのレンジを予想する。
5月のペソ円は一時8.97円付近まで下落したが、そのレベルがサポートされ21日には一時9.45円付近へ上昇した。9.3円付近は上昇前の高値圏で短期的には9.3円がサポートされれば9.3~9.5円のレンジを予想する。

メキシコペソ/円 週足チャート

メキシコペソ 特設サイト:
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チャート:
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新興国通貨が高金利である理由について
新興国に分類される国々は概して政治リスクや財政リスクが先進国よりも高く、したがってその経済的信用度は相対的に低い水準にあります。こうした条件下では海外投資家の資金を呼び寄せられず、経済発展の支障となるため、金利を上げたり税金を安くしたりすることで、信用度の低さを補いうる投資環境を構築しようとします。そのため新興国通貨は一般に先進国通貨よりも高金利となる傾向にありますが、前述したように各種リスクが高い水準にあることから、長期的には先進国通貨に比べて価値が下がる(=通貨が下落する)条件を備えているともいえます。
 
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