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FX「5月は日銀介入でドルに連れて弱かったが、徐々に回復」人民元見通し

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総括

FX「5月は日銀介入でドルに連れて弱かったが、徐々に回復」人民元見通し

(通貨5位、株価13位)

予想レンジ 人民元/円21.4-21.9

(ポイント)
*人民元は日銀介入で5月は弱かったが、終盤、対円で盛り返している
*注目の経済指標、PMI。工業利益の結果は
*IMF、成長率予測5%に引き上げ
*IMFの提言
*日中韓首脳会合が開催された
*中国が軍事演習(台湾新政権を威嚇)
*上海、香港株価指数は上昇を一服させた
*外資が中国債券を8カ月連続で買い増し
*中国の米国債保有額、2009年ぶりの低水準に
*イエレン財務長官は中国の過剰生産能力に懸念
*貿易など経済指標改善の中、米国が対中関税引き上げ
*米国の輸入、中国が15年ぶり首位陥落

(人民元は日銀介入で5月は弱かったが、終盤、対円で盛り返している)
 日銀大規模円買い介入で、ドル円が下落、ドル主軸のバスケット制を採用する人民元も下落し先週末は月間最下位だった。ただ介入以降は徐々に円安が進み、今週は、ほぼ円と並んでいる。ただまだ5月の最弱通貨争いに加わっている。年間では6位。

 株価は冴えない。上海総合指数、香港ハンセン指数ともに中国政府の株価対策もあり2月のマイナス圏から脱出して、それぞれ年初来6%高、14%高まで伸びたが、米国からの関税引き上げなどもあり弱含み、5月29日終値で上海総合指数が4.57%高、香港ハンセン指数が8.39%高。10年国債利回りは2.32%で若干だが低下継続だ。

(今後の注目の経済指標はPMI。工業利益は4.3%増だった)
 今週は5月製造業・非製造業PMIの発表がある。前月はそれぞれ50.4と51.2.今回の予想は50.5と51.5で改善を見込んでいる。

 1-4月の工業部門企業利益は前年同期比4.3%増と、伸び率は1-3月と変わらなかった。4月単月は4.0%増と、3月の3.5%減から増加に転じた。景気刺激策の効果が出始めたようだ。

(IMF、成長率予測5%に引き上げ)
IMFは、中国経済の今年の成長率見通しを5%と、4月時点の予測4.6%から引き上げた。今年初めの力強い景気拡大と政府の追加支援を反映した。

IMFはこうした勢いが続くとみており、来年の国内総生産(GDP)予測も4.5%増と、従来の4.1%増から引き上げた。中国政府が掲げる今年の成長率目標は5%前後。24年1Q・GDPは前年同期比5.3%増と、予想を上回ったが、長期にわたる住宅市場低迷が引き続き内需を圧迫している。

(IMFの提言)
 IMFのゴピナート筆頭副専務理事は「消費は確かに回復しつつあるが、まだ道半ばだ」とし、「公共投資は力強いままだが、民間投資はなお弱く、その主因は不動産セクターの低迷だ」と語っていた。
IMFは中国政府に対し、金融・財政面の景気対策拡大を求めており、それには住宅危機対応に向けた一段の措置も含まれる。ゴピナート氏は、「中央政府の資源を動員して販売済み未完成住宅の買い手を保護するとともに、こうした住宅の完成を加速させ、資金繰り難に陥っている不動産開発業者が苦境を乗り越える道を開く」ことを優先すべきだと提言した。

(日中韓首脳会合)
5月27日、日中韓3カ国は、韓国・ソウルで約4年ぶりに首脳会談を開き北朝鮮を含む地域情勢や貿易などについて協議、協力を進めていくことを確認した。
 3カ国首脳は共同宣言を採択し、自由貿易協定(FTA)締結に向けた協議加速や、市場開放を維持しサプライチェーンの混乱を回避する避けるというコミットメントを再確認した。

テクニカル分析(人民元/円)

日銀介入での下落から徐々に盛り返す

日足、介入後の高値安値の半値を上抜く(高値22.010、安値21.136の半値が21.573)。
ボリバン中位と2σ上限の間で推移。5月28日-29日の上昇ラインがサポート。4月29日-5月29日の下降ラインが上値抵抗。5日線。20日線上向き。
 週足、7週連続陽線を円買い介入で4月29日週は陰転。ただボリバン中位にも届かず、ボリバン上位のまま。3週連続陽線、今週もここまで陽線。5月6週-13日週の上昇ラインがサポート。4月29日週-5月20日週の下降ラインを上抜く。
 月足、4か月連続陽線。5月はここまで介入もあり陰線だが下ヒゲを出し盛り返してきた。3月-4月の上昇ラインがサポート。ボリバン2σ上限。
 年足、4年連続陽線。22年-23年の上昇ラインがサポート。一時1993年以来の22円台のせ。



チーファンラマ

中国軍事演習、開戦ではなく威嚇

台湾の安全保障トップ、蔡明彦・国家安全局長は、中国軍が23-24日に台湾周辺で実施した軍事演習について、戦争を始める狙いはなく、威嚇目的だったと分析した。
さらに、中国政府が「台湾海峡の状況を完全にコントロールしている」ことを内外に示す狙いがあったと語った。
「事態の激化や国際的な介入の回避」を望んだようだが、将来的に中国が台湾への「複合的な威圧」を続け、台湾海峡の現状を徐々に変える恐れがあるとした。
中国で台湾政策を担う国務院(政府)台湾事務弁公室の朱鳳蓮報道官は、頼清徳総統が台湾独立を支持する危険人物だと指摘し、「台湾独立への挑発が続く中、人民解放軍は国家主権と領土を守るための行動を続けている」と述べた。

情報提供元:FX湘南投資グループ
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